「言いたいことが上手く言えない」
「伝わる文章が書けない」
「自分に理解力がない」
これらの悩みがある方は、「ボキャブラリー不足」が原因かもしれません。
ボキャブラリーはコミュニケーションの基礎となるもので、読み書きするのにも欠かせません。
ボキャブラリーは人と意思疎通するのに必須の能力です。
では、ボキャブラリーを鍛えるにはどうすればいいのでしょうか?
今回は、
- ボキャブラリーとは?
- ボキャブラリーを鍛えるメリット
- ボキャブラリーを鍛える方法
を紹介します。
ボキャブラリーとは?
ボキャブラリーとは、知っていたり、使ったりできる言葉の数のことです。
日本語では、語彙と言います。
ボキャブラリーには「認知語彙」、「使用語彙」の2種類があります。
- 認知語彙:見聞きしたときに意味がわかる言葉のこと
- 使用語彙:会話や文章で使いこなせる言葉のこと
言葉を知っているレベルなら認知語彙、言葉を使いこなせるレベルなら使用語彙ということになりますね。
野球で正しいバッティングフォームを知っているのと、正しいバッティングフォームでバットを振れるのは違いますよね。
それと同じことです。
語彙の理解は認知語彙よりも使用語彙のほうが深いと言うことができます。
使用語彙よりも認知語彙のほうが範囲が広いです。
ボキャブラリーを鍛えるメリット
読解力が上がる
読解力を上げることができます。
2015年の研究によると、ボキャブラリーが高い人は読解パフォーマンスが良くなることが分かっています。
言葉の意味をいちいち調べる必要がなくなるので読解スピードも向上します。
ボキャブラリーが豊富であれば、書き手がなぜこの言葉を選んだのかという作者の意図も理解しやすくなります。
テストは文章を正確に把握することが大事ですし、読書にも役に立ちますよ。
ボキャブラリーがあることで文章を読むのが容易になります。
文章力が上がる
文章力が上がるというメリットがあります。
英語学習者の語彙力は、ライティングの能力に強く関連していることが研究で明らかになっています。
語彙力が豊富にあれば、伝えたい内容にベストなものを選んで伝えることができます。
様々な言葉から的確な表現を選べるので、文章を早く書けるようになり、表現も豊かになりますよ。
伝わりやすい文章を書くためにもボキャブラリーは欠かせません。
簡単な言葉から難しい言葉を相手に合わせて使い分けることができるため、どんな場面でも活躍できるようになります。
コミュニーケーションが容易になる
意思疎通が円滑になります。
語彙力が高いと多くの言葉を理解して使いこなせるからですね。
語彙力の重要性を調べた2019年のレビュー論文では、ボキャブラリーはコミュニケーションの基礎となっていると研究者は述べています。
コミュニケーションでは、お互いの言葉を同じように認識することが大切です。
りんごを知らない人にりんごのことを教えるにはかなり手間と時間がかかりますよね。
相手と自分に言葉の共通認識があれば、専門用語を使った高度な会話も可能です。
ボキャブラリーを鍛えることで意思疎通がしやすくなります。
ボキャブラリーを鍛える5つの方法
ボキャブラリーを鍛える方法を紹介します。
日頃の習慣にすると、語彙力がどんどん向上していきますよ。
1、読書
読書をしましょう。
本を読むことで多くの語彙とふれあうことができます。
本によっては役に立つ知識も手に入れることができます。
ボキャブラリーを増やすなら、多種多様なジャンルの本を読みましょう。
ビジネス書を普段読む人は小説、専門書に挑戦してみると、様々な表現を目にできるので語彙が増えやすくなります。
幅広い知識も身につきますよ。
私は執筆以外では、毎回、読む本のジャンルを変えています。
同じジャンルの本ばかり読むと飽きてくるので、飽き防止にもなります。
読書中に知らない言葉があったら、ネットや本で調べることも大切ですよ。
2、辞典
辞典はボキャブラリーの宝庫です。
語彙をたくさん学ぶことができます。
辞典は一般的には言葉の意味を調べるために使います。
しかし、その使い方ですとネットのほうが早くて手軽ですよね。
おすすめなのは、辞典を読むことです。
辞典を網羅的に読むことで、知らない語彙を効率的に学ぶことができます。
辞典は、言葉の意味を深く知ることができます。
言葉の複数の意味、起源、実例、類語との使い分けを知ることができます。
国語辞典では「アーカイブ」などの英語も載っており、日本でよく使われる英語の勉強にもなります。
理解があやふやな言葉も正しい意味を確認することができます。
辞典で語彙の意味を正確に理解できるため、ボキャブラリーを増やすだけでなく、言葉を実践的に使えるようになります。
3、執筆
文章を書く習慣を身につけましょう。
執筆でボキャブラリーを増やすことができます。
最初は日記、SNSなどの短文から始めてみましょう。
短い時間でもいいので、毎日、継続することが大切です。
慣れてきたら、ブログ、本などの長文にチャレンジしてみましょう。
他人の目に触れる文章を書くことで、自然と文章力が向上し、語彙が増えますよ。
表現を工夫することで語彙力が磨かれます。
4、会話
会話でボキャブラリーを増やしましょう。
同じような人ばかりと話すのではなく、多様な人と話をしましょう。
多種多様な人間関係を持つ人は、語彙を幅広く増やすことができます。
自分とは異なる経験をしている人と交流することで、様々な言葉が学べます。
70歳のおじいちゃん、35歳のお母さん、16歳の男子高校生が普段使っている言葉や考えていることは違いますよね。
職場の人と話すだけでなく、趣味、副業などの新しい人と交流するようにしましょう。
人との交流でボキャブラリーを増やすことができます。
5、体験
色々な体験を積みましょう。
体験をすることでボキャブラリーが身につきます。
挑戦したい分野を体験すると、その分野のボキャブラリーを効果的に学ぶことができます。
体験することで言葉を深く知り、使いこなすことができるようになります。
発信する際に、経験談を交えることができるため、説得力も増します。
体験は自分に限らず、他人にとっても貴重な情報となります。
経験に基づいたボキャブラリーには深みがあり、人を引き寄せることができます。
まとめ:ボキャブラリーを鍛えることはインプット、アウトプットのどちらにも役立つ
ボキャブラリーは、人間の複雑な社会活動に必須のスキルです。
インプット、アウトプットのどちらにも役立つので、ビジネス、私生活で役立ちます。
私は「三省堂国語辞典 第八版」という国語辞典を読むのが習慣になっています。
文章を書く速度が上がり、表現の幅が広がりましたよ。
ボキャブラリーを鍛えるためのおすすめ本
・三省堂国語辞典 第八版
こちらの本は言葉を分かりやすい表現で教えてくれます。
頭から読んでも楽しい辞書ですよ。
言葉の定義も現代的で簡潔で理解しやすいので、まず買っておきたい国語辞書です。
・類語国語辞典
こちらの本は言葉をあいうえお順で並べるのでなく、意味のカタマリ(類語の群れ)で並べてあります。
例えば、「確実」を表す言葉だけで24つの類語があります。
言葉の表現を豊かにしたい人におすすめですよ。