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メンタルの落ち込みはエネルギーの枯渇状態!休息を正しく取る方法

2023年8月21日

「何だか疲れた」「やる気が出ない」と感じることはありませんか。もしそうなら、メンタルが弱っている可能性があります。では、どのようにすれば、メンタルを回復させることができるのでしょうか?

メンタルが弱る原因は、「体のエネルギーが枯渇している」からです。メンタルを改善させるためには、体のエネルギーを補充してあげればいいんですね。

今回は、元陸上自衛隊の心理教官で自衛隊員のカウンセリングをしていた下園氏の著書『とにかくメンタル強くしたいんですが、どうしたらいいですか?』から「メンタルが落ち込む原因とその対策法」を私自身の知見も交えて紹介します。この本はメンタルについて現代人がしてしまいがちな誤った休息法や考え方を解説してくれているので、とても参考になりました。

本記事を読めば、メンタルを悪化させない心構えとエネルギーの枯渇状態を回復させる方法が分かり、毎日を元気良く過ごすことができますよ。

「うつ」とは、エネルギーの枯渇状態

自分の体が疲弊していることに気づかない人が増えているため、メンタルが悪化し、うつなどの患者が増加しています。厚生労働省の以下の資料によると、うつ病を含む気分障害の患者が平成14年68.5万から平成29年124.6万人と約1.8倍になっています。

うつなどのメンタルヘルス疾患は、体の疲労から引き起こされます。多くの人は肉体疲労と精神疲労を完全に分けて考えてしまいますが、精神疲労は脳の疲労なので単純に肉体疲労と考えましょう。

うつは体が疲れているサインとして捉えることで、正しい対処法が見えてきます。うつの最大の解決策は「睡眠をたくさん取ること」です。心身をとにかく休めることが大切なんですね。

睡眠以外の休息方法では、ゆったりとした音楽を聴く、入浴する、美味しいものを食べる、散歩する、動物や自然に触れるなどのリラックスできる活動がおすすめです。逆に、大人数で遊ぶ、激しい運動、ギャンブル、飲酒などのはしゃいだり、体を酷使する活動は避けたほうが無難です。

メンタルが悪化していると感じたら、まずは休むことを優先しましょう。

メンタル悪化の特効薬「8時間睡眠」

気分が落ち込んできたら、体の疲労が蓄積していることを認識し、毎日、8時間以上の睡眠を取ってください。「決まった時間に寝ないと…」という意識は捨てて、眠くなったら寝ましょう。

米軍では戦場でうつ状態になった人に対して、最初に「戦線から外して、休養を取る」という対処をします。薬やカウンセリングを与えるのではなく、休養が最優先です。

まずは睡眠の質などを気にせずに、量で8時間以上眠ることが大切です。昼寝なども含めて、1日のトータルで8時間寝るという考え方でOKです。

8時間睡眠は単純な方法なので過少評価されがちですが、心身を休めるのにとても有効な方法です。

疲労が蓄積しやすい4つのパターン

仕事を元気に続けていくうえで、1日の仕事と休息のバランスの目安は「自分の体力」≧「活動量」です。つまり、体力の限界を超えないように、活動していけばいいということですね。ネガティブな気分が多くなったり、体調が優れなくなったりしたときも休息する時間を増やしたほうがいいでしょう。

メンタルを健やかに保つには、人を疲れやすくする原因を知っておくことが大切です。大きな労力がかかる行動や出来事は以下のとおりになります。

  • 精神を消耗させる活動:ネガティブな感情や思考が頭の中をぐるぐるとしているときは多くのエネルギーが消耗させられてしまう。他にも、身の危険や恐怖などは精神的に多大な負担を強いる。
  • 環境の大きな変化:引っ越し、職場の異動、転職、結婚などの新しい環境の変化に適応するため、大量のエネルギーを要する。
  • 人間関係のトラブル:もめごと、対立、いじめ、パワハラなどの対人関係の問題がある。嫌だったり、苦手だったりする人との付き合いは必要以上に気を遣わなければならないので、体が疲労しやすい。
  • 情報や選択肢の氾濫:ネットの膨大な情報やSNSアプリは現代における大きな疲労の原因となる。豊かな環境であるため、選択肢が何でも多すぎて選ぶのに疲れてしまうというデメリットもある。

これらのパターンを減らして、疲労の蓄積を防いでみてください。

疲労回復は「足し算」よりも「引き算」

疲労回復には「足し算」よりも「引き算」で、何かをするよりもただ休むことに集中しましょう。

ニューヨーク大学の研究によると、人は問題解決にあたって、「引き算」よりも「足し算」を優先させて解決策を考える傾向があることが分かっています。人は疲れていると感じても体力を増やすトレーニングをしてみたりと「足し算の思考」で問題に対処しがちです。

本当に疲れたときには、テレビやスマホを見ないで何もせずに眠ってください。楽しいことをしたいときは、音楽、親しい人との交流、マッサージ、スパなどでの癒し系の活動をしてみましょう。

日頃から大きな疲労を感じるまで働くのではなく、体力に余裕を持たせて無理はしないでください。

まとめ:疲れたら、何よりも自分を労わることが大切

疲労を解消して心身を万全の状態にすれば、人生の問題はほとんど解決できます。むしろ、問題解決を妨げているのは、自分の不調や誤った思い込みです。最高のパフォーマンスを出したい人は、休息を戦略的に取る必要があります。

疲労対策にはそもそも疲れを溜め込まないよう生活することが肝心です。「無音による静寂を取り入れる」「ゆるく生きる」といった手法が有効なので、ぜひ実践してみてください。

私は8時間睡眠+昼寝を心がけるようにしています。疲れているときは、カフェでコーヒーを楽しんだり、スパや銭湯でお風呂やサウナに入ったり、歌詞のないスローな音楽を聞いたりしています。日中に疲れたと感じても、昼寝で回復することができるのでおすすめですよ。

メンタルに関するおすすめ本

Chatter(チャッター)―「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法

Chatter(チャッター)―「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法
こちらの本は脳内のネガティブな声であるチャッターと距離を取る方法を教えてくれます。
心の声の仕組みと対処法の様々なテクニックを知ることができます。
ネガティブな思考や感情にお悩みの方におすすめな本ですよ。

とにかくメンタル強くしたいんですが、どうしたらいいですか?

とにかくメンタル強くしたいんですが、どうしたらいいですか?
メンタルが弱ったときに休息を取ることの大切さが分かる本です。
メンタル悪化への正しい考え方、効果的な休息の取り方を学べます。
いつも疲れる、メンタルが不安定という方は読んでみてください。

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