生きづらいと感じることは誰にでもありますよね。仕事が辛い、人間関係でトラブルがある、異性からモテないといった悩みは多くの人が経験していますよね。
生きづらい原因は「自分の考え方」にあります。お金をどんなに持っていようが、見た目がいくら良かったとしても、他人からの名声やモテなどのコントロールできないことを気にしていると生きづらくなります。
今回は、
- 生きづらい原因は「コントロールできないもの」に囚われているから
- コントロールできないものを追い求めると不幸になる理由
- 自分の評価や反応には「選択の自由」がある
- 生きやすくする3つの方法
を紹介します。
考え方を変えることで生きづらさから開放されて、自分の好きなことに集中できるようになります。X(旧Twitter)、InstagramなどのSNS、仕事で他者の評価が気になる、他人に期待しすぎると感じる方におすすめです。
生きづらい原因は「コントロールできないもの」に囚われているから
コントロールできないものとは、他者の評価、他人の言動、財産、健康、過去、未来、すでに起こった事実です。
正しいことを主張しても世間から非難を受けたりしますし、他人を適切に導いても無意味だったりします。財産、健康などはコントロールできると考える方もいると思いますが、リストラや突発的なトラブルで財産を失う、健康に気をつけていても病気にかかります。これらは究極的にはコントロールできません。
コントロールできないものを自分が望む結果にはできません。むしろ、注力すればするほどダメだったときの徒労感は大きくなってしまいます。
コントロールできないものを適切に見分けないと、無駄なものにエネルギーを浪費することになります。
コントロールできないものを追い求めると不幸になる
自分の思考や行動は自分次第でコントロールできますが、それ以外はコントロールできません。自らの行動に重点を置くと人生へ満足感を感じますが、それ以外のものに固執すると不満感を生み出します。
学問のテストであれば、勉強に一生懸命打ち込むという目標ならば、達成できるかは自分次第です。勉強する時間が取れずに目標が失敗したとしても、次回は自分の行動を改善すればいいだけです。一生懸命に頑張ったのであれば、結果に関わらず満足できます。
一方で、目標がテストで満点を取ることなら、達成できるかはテストの内容次第になります。テストがとても難しくて満点が取れなかった場合、一生懸命頑張ったとしても努力が無意味に感じられます。自分次第ではないテストの内容と結果で、最も重要である自分の行動への価値を軽視してしまいます。
しかも、目標がコントロールできないものであれば、失敗したときに、他人のせいにしやすくなります。すべてを他人のせいにしていれば、周囲に対して怒りが沸き起こりますし、自分の行動を変えようと思えなくなり、悪循環に陥ります。
自分の行動に集中し、自分次第ではない結果は放っておきましょう。より良い行動に注力していけば、おのずと結果は後からついてきます。
自分の評価と反応には「選択の自由」がある
自分の評価、反応は選択できます。評価は考え方、反応は行動で、どちらもコントロールできるものです。
すでに起こった事実はコントロールできませんが、事実に対する評価はコントロールできます。試験に落ちたというネガティブな事実でも良い経験と捉えれば、評価はポジティブなものになります。これは刺激に対する反応にも同じことが言えます。
過去の失敗体験を自らの成長の機会と考えるか、自分は能力がないと決めつけるかは考え方次第です。失敗は成功の基と考えれば生きやすくなりますが、失敗について自分を責め続ければ生きづらくなります。
人に期待する、自分に完璧を求めると自分を苦しめることになります。人は誰でも独自の見方や考え方がありますので、より生きやすいものに変えることが大切です。
生きやすくする3つの方法
生きやすくするには不必要なネガティブ思考や感情を減らしましょう。ネガティブを減らすには、捉え方を変える、発生させない、避けるといった手法が有効です。
生きやすくする3つの方法を紹介します。ネガティブな感情が持続しやすい方はリアプレイザル、自分のやりたいことに集中したい方はコントロールの二分法、他人に過度な要求をする方は期待せずに感謝する方法を見てくださいね。
1、リアプレイザル
リアプレイザルはネガティブをポジティブに捉え直すというテクニックで、自分の考え方を生きやすいものに変えることができます。英語では「Reappraisal」で、再評価という意味になります。
やり方は簡単で、緊張をワクワクしている、難しい仕事をやりがいのある仕事などとプラスに捉え直すことです。子ども騙しのように感じられるかもしれませんが、リアプレイザルはパフォーマンスやモチベーションを上げることが分かっています。自分が納得できるように捉え直すのがポイントです。
べルリン・フンボルト大学の研究によると、リアプレイザルを実践するほどスキルが上がり、人生の満足度やポジティブ感情を増やして、人間関係を良好にし、ストレスやネガティブな感情に強くなるということが明らかになっています。何事もポジティブに捉えられる人は幸せですよね。幸せな人の周りには人が集まってくるので、人間関係にも良い影響があります。
リアプレイザルで物事をネガティブではなく、ポジティブに捉える習慣を身に付けましょう。
2、コントロールの二分法
コントロールの二分法は、自分でコントロールできるものとできないものを切り分けます。そして、コントロールできないものは放っておいて、コントロールできるものに集中するというギリシア哲学のストア派のテクニックです。アドラー心理学の著書「嫌われる勇気」で有名な課題の分離、二ーバーの祈りなどでも知られています。
コントロールの二分法の効果を調べたデータでは、コントロールの二分法は人生に喜び、安らぎ、意味や目的、達成感を抱くという繁栄(フラリッシュ)と高い正の相関を示しています。また、ポジティブな感情を増やして、ネガティブな感情を減らすのにも高い効果がありました。
行動は自分の価値観に沿ったものにしましょう。価値観が分からないという方は日記を書いて、一日の中で感情を動かされたことを記録してみてください。何が嬉しいのか、楽しいのか、つらい、嫌なことが分かるようになります。
3、期待せずに感謝する
他人に期待をせずに感謝をしましょう。まずは、期待、感謝の言葉の意味をそれぞれ確認しておきましょう。
期待…あることが実現するだろうと望みをかけて待ち受けること。当てにして心待ちにすること。「期待に添うよう努力する」「活躍を期待している」「期待薄」
出典:デジタル大辞泉(小学館)
感謝…ありがたいと思う気持ちを表すこと。また、その気持ち。「感謝の心」「深く感謝する」
期待は良いことを待つことなので、受動的で、コントロールできないものを望んでいます。一方、感謝は良い面を探すことなので、能動的でコントロールできる行動です。
期待は良い状態を待つものなので、期待の基準値よりも低いと喜びが減ってしまい、不満を感じる原因になります。期待は幸せのハードルを高くしているようなものなんですね。
他人に期待せずに感謝しましょう。セントラルフロリダ大学の研究によると、感謝はポジティブなものごとへの意識を増やして、自分の行動や感情をコントロールする能力が上がったことが判明しています。ありがたいという気持ちに意識を向けると、いつもの日常でも感謝できることが多いことに気づきますし、良いことがあると幸せを強く感じられるようになります。
期待のデメリットは以下の記事でも詳しく紹介していますので、ご覧ください。
まとめ:生きづらさを解消するには考え方を変えよう
生きづらさの原因は、物事に対する自分の考え方です。考え方を変化させて、行動をより良いものにすると、生きるのがラクになります。
考え方を変える以外にも、ネガティブな感情になる原因を避けることも大切です。ニュースはネガティブな情報源となりやすいので、注意が必要です。ニュースを見ないメリットについては以下の記事で紹介しています。
仕事ができなくて生きづらいと感じる方は「仕事ができない人の思考回路とは?根本的原因と仕事がデキる人になる3つの方法」を見てみてください。生まれつき能力が低いと思っている方も仕事がデキるようになり、今よりも仕事が楽しくなりますよ。
私は自分の好きな行動に集中して、それ以外はあるがままに任せています。問題が起きたら、問題そのものよりも解決策を考えることも有効だと感じています。