自分の理想通りに貯金できていますか?
貯蓄が少ないことは単にお金がないというデメリットだけでなく、心身の健康や人間関係にも悪影響があります。
借金などで貯金ができていない方はストレス、うつ、血圧の上昇などの健康状態が悪化する、金銭問題は夫婦喧嘩の主要因で結婚の満足度を下げるという研究があります。このように自分の経済状況は健康、ストレスまでに及ぶので、常に余裕があるという経済状況にしておきたいものです。
「未来や過去ではなく、現在に集中すると多くのお金を貯蓄できるぞ!」というウーロンゴン大学らの研究を紹介します。貯蓄金額を増やしたい方に、必見の内容となっています。
サイクル貯蓄で貯蓄金額がアップ!
この研究の参加者は計464名で、サイクル貯蓄と線形貯蓄のいずれかの貯蓄アプローチにランダムに割り振り、将来の貯蓄見積額、実際の貯蓄金額を調べて、どちらが貯蓄を増やすのに効果的なのかを調査しています。サイクル貯蓄、線形貯蓄の詳細な内容は以下の通り。
- サイクル貯蓄:将来は現在の繰り返しになるので、今すぐにできる節約や貯蓄を実施するように促す手法。来月や来年ではなく、今すぐにお金を貯蓄することに集中させ、現在の給与でお金を貯めなければ、未来でもお金を貯められないことを強調する。
- 線形貯蓄:過去、現在、未来をそれぞれ別のものと考えたうえで、必要な節約や貯蓄を実施するように促す手法。将来の貯蓄の目標金額に意識を向けさせ、貯蓄を計画的にするように指示する。
この研究は3つの実験で構成されており、研究結果をまとめて紹介します。
- サイクル貯蓄は、線形貯蓄と比較して、貯蓄見積もりが平均74%高くなり、貯蓄金額が平均 78%多くなっていた。
- サイクル貯蓄を用いた人は、未来への楽観性を抑えることができ、貯蓄計画が具体的だった。
- 線形貯蓄を用いた人は、未来への楽観性が高く、貯蓄計画が抽象的だった。
- 線形貯蓄は楽観性が高くなるため、サイクル貯蓄に比べて、1年後の貯蓄の見積金額は高くなっていた。
サイクル貯蓄は楽観主義を抑えて、綿密な計画を立てさせ、今すぐお金を貯めるようになるんですね。対照的に、線形貯蓄は「給与が上がったらお金を貯めよう」と貯蓄を先延ばしさせやすくなり、将来の貯蓄金額を多めに見積もるだけで、すぐに貯蓄しようとしなくなります。
この研究を一言でまとめると、
- つべこべ言わずに、今すぐに貯蓄しよう!
となります。
現在に集中して節約、貯蓄するほうが上手くいきます。人は未来を楽観的に考える傾向があるので、今できることを最大限やるほうが未来もいい結果になります。
貯蓄はいつでも始められるので、節約や投資を即実行したほうがいいですよね。これは貯蓄に限らず、勉強、ダイエットなどにも言えます。
貯蓄を増やすには節約から始めるのがおすすめです。収入を上げることは難しいですが、節約は比較的簡単です。家賃、携帯料金、サブスク、保険料などの固定費と外食から見直しましょう。1つずつでもいいので、できることから手を付けていきましょう。
私は携帯電話のキャリアを変えたり、無駄な外食を減らすようにしています。意外と節約できるポイントは多いんですよね。毎日、ついつい買っているプロテインバーもやめるか…