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目に見えない支援で人生を変える!支援の3つの段階と効果的なテクニックを解説

2023年3月24日

「相手の仕事を直接手伝うことはできないけど力になりたい」と頑張っているパートナーを支援したいと思ったことはありませんか。

相手は辛そうな様子だけど求められていないサポートをすると、邪魔になるかもと心配になりますよね。支援の仕方を間違えてしまうと相手の機嫌を損ねたり、無力感を引き起こしたりしてしまいます。

そんなときは「目に見えない支援」をしましょう。

見えない支援とは、助けられる側に気づかれないように助けることです。目に見えない支援はコロンビア大学の心理学者ニール・ボルジャー先生らが研究で見つけた現象で、相手に心理的な安心感を与えて、支援に対する重荷に感じさせずに目標達成をサポートすることができます。

今回は、「支援の段階と目に見えない支援の3つのテクニック」を紹介します。

私も目に見えない支援を知ったことで、他人に対して以前よりも適切にサポートできるようになりました。親切にしても余計なおせっかいと思われずにパートナーの助けになりたいという方は読んでいってくださいね。

支援の3つの段階

支援は大きく分けると3つの段階で構成されています。相手の様子に合わせて、支援を切り替えていくことが大切です。

  1. 直接的な支援(目に見える支援):相手の問題に直接、アドバイスをしたり、手助けしたりする。
  2. 間接的な支援(目に見えない支援):相手の問題そのものではなく、家事やささいな雑務をして負担を減らしてあげる。
  3. 見守る(何もしない支援):相手の問題への取り組みを何もせずに見守る。ただし、支援が必要となったら、いつでも提供できるように準備しておく。

目に見える支援は相手の行動を素早く変えてパフォーマンスを向上させることができますが、逆効果になることも少なくありません。一歩間違うと、不適切なアドバイスを与えたり、相手の意欲や自主性を削いだり、押しつけがましい印象を与えたりすることがあります。目に見える支援では、アドバイスする側に十分な知識がないと助けにならないことがあります。

目に見えない支援は相手の負担を減らすことで問題に集中できるようにするので、専門知識は必要ありません。しかも、部屋の換気や整理整頓、一緒に気分転換するなど、目に見えない支援の方法は無数にあります。

目に見えない支援、見守ることは、良い結果が出るまでに時間がかかるため、支援する側はもどかしく感じてしまいます。しかし、相手の創造性を押さえつけずに自分一人で問題を解決できるという成功体験を積むにはうってつけの方法です。相手が自力で乗り越えられるなら見守るのがいいでしょう。

目に見えない支援の効果

自分で直接的なアドバイスができなくても、相手を支援することは可能です。目に見えない支援は相手の自主性や自己肯定感を損なうことなく、間接的に手助けすることができます。

目に見えない支援の主な3つのメリットを紹介します。

  1. 相手が気落ちしなくなる:目に見えない支援は直接支援するよりも相手が決まりの悪い思いをする気持ちを減らします。自分は何もできないという感覚を和らげ、気落ちさせることなく相手をサポートすることができます
  2. 人間関係の満足度を上げる:目に見えない支援によって相手に安心感を与えるとともに自己肯定感を高めます。目に見えない支援を受けた人は、パートナーとの満足度が高まることが分かっています。
  3. 目標を達成しやすくなる:目に見えない支援は相手の負担を減らし、目標を追求しやすくなります。目標達成しようとする人が、目に見えない支援を受けると目標が達成しやすくなるという研究があります。

目に見えない支援は相手との良好な関係を保ちつつ、安心して目標を追求できるようにサポートするんですね。目に見えない支援で心理的安全性を高めることができます。心理的安全性があるチームは高いパフォーマンスを発揮でき、健康で幸せであることが分かっています。

相手が支援を求めてきたときは、状況に応じて、直接的な支援を差し伸べるといいでしょう。自分が支援を欲しい場合は、相手に直接、アドバイスを求めるといいですよ。

それでは、目に見えない支援のテクニックを見ていきましょう。

目に見えない支援の3つのテクニック

目に見えない支援では、相手の状況に合わせて使い分けることが大切です。支援が押しつけがましくなったり、露骨だと相手が警戒してしまうばかりで、本当の意味で支援することになりませんので注意が必要です。

1、相手の負担を減らす

相手の手間を取り除いてあげましょう。負担は時間、精神的なもの、身体的なものなど色々なものがあります。

人はやることが減るだけでも、時間が増えて問題に対処する余裕が生まれます。相手のストレスが減り、手助けする存在がいることで心強いと感じることができます。

具体的には、

  • 家事をする:洗濯や料理などをすることで相手の物理的・心理的な負担を減らすことができます。ただし、家事によっては相手の気晴らしになっている可能性もあるので、手伝う家事を見極めることが重要です。
  • 相手が集中できる環境を整える:相手が問題に集中できるようにしましょう。仕事中は静かにする、一人で集中できる部屋を用意するなどが考えられます。
  • 一緒に休息を取る:ずっと仕事をしているとパフォーマンスが落ちてきます。適度に休息を取ることでストレスや燃え尽き症候群になるのを防ぐことができます。

となります。

相手が負担だと感じているものを片づけるほど効果があります。相手が何を嫌だと感じているか、何を良いと感じているかを観察して、手助けすることが大切です。

2、身体的接触

愛情のこもったボディタッチなどの身体的接触は相手に心地よさ・安堵感・愛されているという感覚を与えます。ネガティブな思考や感情を和らげるのにも役立ちます。

1秒肩に触れるだけで、自尊心の低い人びとが死についての不安を抱きにくくなり、他人とのつながりをより強く感じることがオランダの研究で分かっています。

相手との関係性を考慮して、ハグ、手をつなぐ、キスなどをしてみましょう。ボディタッチは相手との良好な関係性を作るのにも役立ちますよ。

3、傾聴・問いかけ

最後のテクニックは傾聴・問いかけです。

相手の話をしっかりと聞くことで相手との親密な関係を築き、問いかけることで相手の考えや行動の再考を促すことができます。

傾聴は相手を批判することなく、ただ話を聞くというコミュニケーション手法です。相手が自力で行動や考え方を変えられるように問いかけることは、動機づけ面接ともいい、専門家がアルコール、喫煙、ギャンブルなどの依存症を断つために使っている強力なテクニックです。

相手を支援するには、日頃から良好なコミュニケーションが欠かせません。傾聴は相手からの信頼を得ることができ、会話の満足度を高める効果があるため、良い人間関係を作るために必須です。

傾聴と動機づけ面接について、まとめると以下のようになります。

  • 傾聴:相手の話を批判することなく、話にただ聞くことに集中する手法です。相手の気持ちの言語化、適切な相づちやアイコンタクト、オープンな姿勢を取る、といったテクニックがあり、プロカウンセラーも使っています。
  • 問いかけ:広い視野や新たな視点、具体的な考えを生み出す質問をします。相手のプロジェクトに対する見通しが甘ければ、各工程にかかる日数を聞いてみるなど相手が質問に答えていく中で再考するように促します。

「問いかけ」では特に相手を変えようとしていると思われないように質問しましょう。相手が自分をコントロールしようとしていると感じると逆効果になります。

まとめ:目に見えない支援は強固な人間関係と相手の成長を促す

目に見えない支援で相手のクリエイティビティや主体性を損なうことなく、手助けすることができます。そういった機敏な手助けができる人はビジネスやプライベートにおいても重宝される存在になります。

効果的な支援には相手との良好なコミュニケーションと信頼関係が大切です。相手と心理的な距離ができたと感じたら、相手と楽しい時間を共有し、親密な関係を築くことから始めましょう。

私は他人の様子を見て、支援の3つの段階をどれをすべきかを考えて、話を聞いたり、雑務を手伝ったりしています。直接的な支援が必要だと思ったら、必要な知識を提供したり、関連する本を紹介したりしていますよ。

相手を支援するためのおすすめ本

THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す

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「GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代」で有名なペンシルベニア大学の心理学者のアダム・グラント先生の本です。
再考する力を身につけるために、バイアスを打ち破り、どのように学び続ければいいのかを教えてくれます。
成長しつづけたい全ての人におすすめの本ですよ。

親切は脳に効く

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こちらの本は、科学的な視点から効果的な親切法、親切の効果を教えてくれます。
親切にする方法を実践することで、相手だけでなく自分にも様々なメリットがあることを知れますし、他人に優しくしようというモチベーションが上がります。

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