いつも我慢して生きていますか?
実は自分の思考、感情、振る舞いを抑制するとき、心身に負担がかかります。
この心身の負担を和らげる方法があります。
それは「エクスプレッシブライティング」です。
今回は、「エクスプレッシブライティングの正しいやり方と逆効果にならないための注意点」を紹介します。
エクスプレッシブライティングのやり方
まずエクスプレッシブライティングのやり方を見てみましょう。
エクスプレッシブライティング
感情を揺さぶられた出来事に対しての深い感情、思考を書く。 感情、思考を掘り下げて、より深い感情、思考を書き出すことが重要。 文字のつづりなどを気にせずに書き続ける。
ポジティブよりもネガティブな出来事のほうが印象に残りやすいので、 書いた後は気分が暗くなることがあります。
書く時間は、寝る前など一日の終わりにしましょう。
媒体は、紙やスマホ、テープレコーダーのどれを選んでも効果があります。
好きなものにしましょう。
注意点としては、
・深い感情、思考を分析することなく、怒り、トラウマをただ書くだけでは悪影響になる可能性がある
・エクスプレッシブライティング後に多少悲しくなることがあるが、数時間で消える
・書いている内容に非常に動揺したり、怒りを感じたりした場合は、書くのを止める or 書く内容を変更する
怒り、トラウマをただぶつけるだけではダメです。
怒りやトラウマを感じる理由の深い感情、思考を分析することが大切です。
この分析する作業を行わないと逆効果になる可能性があるので、特に注意しましょう。
エクスプレッシブライティングの効果
エクスプレッシブライティングでは次の効果が確認されています。
・長期的なストレスの減少
・問題解決能力の向上
・睡眠の改善
・免疫機能改善
エクスプレッシブライティングでは、自分の素直な感情や思考を書き出すので、心身に良い効果があるんですね。
自分の感情や思考を客観的に見れるようになるので、嫌な体験や感情について正確に理解できるようになります。
複雑な問題を言語化して整理するのにも役立つので、問題を解決しやすくなります。
エクスプレッシブライティングが心身に良い理由とは?
自分の思考、感情、振る舞いを我慢するとき、心と体に負担がかかります。
この我慢が慢性化すると、長期的なストレスとなり、精神や体の病気にかかりやすくなります。
反対に自分の思いを誰かに話したり、自分の思いを書いたりすることで、脳のネガティブな思いや感情が吐き出されます。
脳内のモヤモヤが外に出ることで、脳内の認知リソース(感情や思考を我慢するところ)が解放されて、心の負担が軽くなり、すっきりした状態になります。
認知リソースはワーキングメモリとも言われます。
エクスプレッシブライティングをすると認知リソースが解放されるので、目の前のタスクなどに集中できます。
考えや感情を言葉にすること(言語化)で自分がなぜネガティブな思考や感情を感じていたのかが分かるようになります。
自己理解が深まることで、自分の思考や感情への対処も容易になります。
エクスプレッシブライティングが効果が出る理由をまとめると、
ネガティブな思考や感情を言語化することで、脳内のワーキングメモリが増え、問題を整理しやすくなり、自己理解が深まる。
まとめ:自分の素直な思いを大切にしよう!
エクスプレッシブライティングでは自分の深い思いや感情をそのまま書きます。
書かれたものは自分の素直な気持ちなので、その気持ちに沿って行動できるようにしましょう。
人生の指針としても役に立ちます。
私は毎日寝る前にエクスプレッシブライティングをしています。
自分の場合は、自由にコントロールできる環境が好き、周りの目を気にしすぎるなど様々な発見がありました。
事あるごとに思い出すトラウマみたいな経験もあったんですが、エクスプレッシブライティングを始めてから落ち着いています。
みなさんも寝る前にエクスプレッシブライティングをしてみてくださいね。
エクスプレッシブライティングのおすすめ本&参考文献
・Opening Up by Writing It Down: How Expressive Writing Improves Health and Eases Emotional Pain
エクスプレッシブライティングの考案者のペネベーカー博士の新しい本になります。
英語の本を紹介しているのはまだ邦訳が出ていないんですね。
最新の研究を分析し、エクスプレッシブライティングの正しいやり方を教えてくれます。こちらを読んで理解を深めれば、ストレス減少、ワーキングメモリや自己理解向上などの効果がさらに得やすくなりますよ。