どうしても痩せられない
年々、健康状態が悪化していく
これらの悩みを科学的に解決する方法があります。
それは「断食(ファスティング)」です。
断食によって、若々しさを保ち、健康体でいられます。
断食には他にも様々なメリットがあります。
本記事では「断食(ファスティング)の科学的な効果、実践法」を紹介します。
今回は断食法として、1日1食の断食をメインに解説しますね。
1日1食の断食とは?
1日1食とは、1日に1回だけ食事を食べることです。
1日1食だと必然的に食事をしない時間が長くなるため、断食に分類できます。
1日1食は、ウォーリアダイエット、20時間断食の断食法とほぼ同じになります。
こういった断食などの食事法が注目される背景としては、現代人の慢性的な食べ過ぎによる健康悪化があります。
昔の人類と違って現代の人々は、冷蔵・冷凍や塩・砂糖漬けなどの食料を保存する技術があるため、いつでも好きな物を食べられます。
そして、食料を大量生産する技術もあるので、1日の中で何回でも満腹になるほどの食事をすることができます。
そのため、食べ過ぎによってカロリーが過剰となり、肥満などの生活習慣病が社会問題となっています。
現代の主食の米、パン、パスタなどは高度に精製された小麦粉が多く使われていますので、エネルギーとしての炭水化物量が多くなっています。
野菜などであれば、多くの食物繊維、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質が含まれています。
しかし、小麦粉や砂糖にはありません。他の栄養をほとんど含まない炭水化物(糖質)の取り過ぎとなり、糖尿病などを引き起こしています。
断食ではこういった食べ過ぎを止めることで身体を健康にさせる役割があります。
しかも、断食には食べ過ぎ防止の他にも様々な効果が認められています。
断食(ファスティング)の主要な効果
断食のダイエット効果は内臓脂肪を効果的に減らすことです。
内臓脂肪は慢性炎症、代謝異常を引き起こし、心血管、糖尿病リスクを高めます。
他にも認知機能低下、メンタル悪化、ガンになりやすくなるなど、内臓脂肪はかなり危険です。
このように内臓脂肪が減るだけで健康上の様々なメリットがあります。
もちろん、見た目がスリムになる、腹筋が割れるなどの外見上のメリットもあります。
断食で痩せる3つの理由を見てみましょう。
- オートファジーが発動する
- 摂取カロリー減少
- 食欲が減る
それぞれの理由について詳しく説明し、他のメリットも紹介しますね。
オートファジーの発動
断食時間が16時間を超えるとオートファジーが発動します。
オートファジーとは、細胞内の古くなったタンパク質を除去して新しく作り変えるという働きのことです。
有害な細胞の掃除屋というイメージですね。
オートファジーのメリット
- 老化の抑制
- 脂肪燃焼効果
- 免疫系の強化
- がんや心臓病リスク低下
- 慢性炎症予防
- うつ病や認知症のリスク低下
オートファジーで注目されているのは老化抑制、脂肪燃焼ですね。
古い細胞は、病気や老化を招きます。
オートファジーで古い細胞を新しくすることで老化の進行を遅くすることができます。
断食時間がオートファジーを発動させる条件となります。
摂取カロリーの減少
断食をすると1日の摂取カロリーが減ります。
断食時間中は食事や間食ができなくなるからです。
断食をすると食事の時にいつもより食べ過ぎてしまうのでは?という心配をされる方もいると思います。
16時間断食(リーンゲインズ)をした人は1日の摂取カロリーが350kcal減り、さらに体重も減ったという研究(R)があります。
食べる時間に制限を加えたほうが痩せるんですね。
ボディメイク、ダイエットの目標値に応じて、1日3食から2食、1食に減らしていくといいでしょう。
そして、食事量は腹7分目にするなどして、1食の摂取カロリーを調整するとさらにボディメイクが捗ります。
食事量の腹何分目という数字は、好きに変えていただいて構いません。
断食をすると無理することなく、カロリー摂取量を減らせます。
生活習慣病を予防することもできますよ。
食欲が自然と減る
断食をしていると食欲が減ります。
食欲調整ホルモンのグレリン、レプチンの分泌量を調整されるためです。
グレリンは食欲増進ホルモンで、レプチンは食欲抑制ホルモンです。
グレリンの分泌量が上がると食欲が高まり、レプチンの分泌量が上がると食欲が下がります。
断食を始めると最初はお腹が減ると感じますが、そのうち上記のホルモンが適切に調整されて、食べないのが普通になってきます。
ただし、どうしても空腹感に耐えられないという方は激しい運動をしましょう。
激しい運動をするとグレリンの分泌量が低下して、食欲が抑えられることが分かっています。
グレリンは運動意欲を向上させることが分かっています。
運動でもオートファジーが発動します。
断食とともに運動習慣を身につけてみてください。
断食をしているとその断食時間に合わせて、食欲が調整されます。
自由時間が増える
断食をすると自由時間が増えます。
食事回数が減るからですね。
食事をするには、食材の買い出し、メニュー決め、料理、食事、片付けなどのステップが多く、時間がかかります。
食事回数が多いほど1日の食事量、栄養バランスを考えますので、頭を使う時間や作業量も増えます。
1日1食の場合、1日1回の食事、1日分の食事量、栄養バランスだけを考えればいいのです。
通常なら食後に生産性が落ちますが、1日1食ですと食後の眠さも1日1回で済みますので、断食なら生産性を保ったまま好きなことができます。
断食をすると自由時間を増やすことができます。
お金が増える
断食をするとお金が増えます。
食事量、食事回数が減るからです。
断食をすることで食事量、食事回数が減りますので、お金が増えます。
食事回数が減ると外食に行く回数も少なくなるので、かなりの節約になります。
1日1食の夕食だけですとランチに外食やコンビニ飯はしません。
外食やコンビニ飯は高いですし、どんな食事をするかが限られます。
会社にいる時間は職場に飲み物を持参すれば0円で済ますことも可能です。
断食をするとお金を増やすことができます。
食が洗練される
食が洗練されます。
食に喜びをより感じられるようになり、食事がシンプルになるからです。
1日の間に好きなだけ食べられる生活をしていると、朝、昼、夜に好きなものを食べ、さらに間食もするという生活になります。
しかし、好きなものを食べている割には惰性で口にしているだけで喜びはあまりないのが大半です。
なぜでしょうか。
それは好きなものを食べるためにまったく苦労していないからです。
イェール大学の心理学教授であるポール・ブルーム博士は、「理想的な幸せとは、楽しみと苦しみの最適なバランスを取ること」と言っています。
いつでも好きなものを食べることに苦しみはありませんから、幸せをあまり感じられないのも納得ですね。
1日1食だと断食中は好きなものを食べられないので、空腹の時間があります。
その空腹の時間が苦痛となって、食事の時間を喜びに感じられるようになるんですね。
「空腹は最高のスパイス」とも言いますからね。
1日1食だと食事がシンプルになります。
1食を食べることに集中するので、自分好みの健康に良い食事になります。
1食では食事量に限りがあるため、ジャンクフードなどの身体に悪いものを食べようと思わなくなります。
1食で栄養バランスを良い食材をする必要があるので、自炊する意欲も上がります。
断食をすることで食が洗練されます。
断食の実践法
1日1食の断食法に加えて、1日1.5食、断食法のモチベーションを上げるチートデイをそれぞれ紹介します。
1日1食
1日1食で別名で20時間断食と言います。
1日1食は、1日に1食だけ食事をするというシンプルな食事法です。
1食は、朝、昼、夜のいずれかをご自由に選んでいただいて構いません。
ファスティング中は、水、ブラックコーヒー、お茶、ハーブティーなどカロリーがないものを摂取します。
カロリーがあるものを取ってしまうとオートファジーの効果が最大限に得られなくなってしまうんですね。
どうしても何かを食べたくなってしまうという方はナッツを食べましょう。
理想は断食中に何も食べないことなので、1食で食事をするようにしていきましょう。
1食は基本的には何を食べてもOKです。
健康に気を使われる方は、メインをたくさんの野菜にして、肉・魚・卵から1つ以上、ナッツ、デザートを果物にすると良いでしょう。
さらに発酵食品を加えると腸内環境も整い、健康に良くなります。
食事量は原則として好きに食べてもいいのですが、痩せたかったり、さらなる健康体を目指す方は腹8分目の食事にしておきましょう。
1日1食を実践するとかなり痩せます。
筋肉がないとヒョロヒョロとした体になるので、タンパク質を多めに摂取して、筋トレを組み入れてください。
1日1食に筋トレを組み合わせると、男性は腹筋がバキバキになり、女性はスラッとした美しいスタイルになります。
断食法の中でもちょっとキツいですが、シンプルで効果がかなり出やすいのでおすすめです。
1日1.5食(1日2食)
1日1食が難しい方は1日1.5食をおすすめします。
おすすめの食事タイミングは朝と夜です。
朝食は体内時計や1日のパフォーマンスを上げるのに役立ちますし、夕食は恋人、友達、職場の付き合いがあります。
1日1.5食の実践法は、朝に軽食を取って、夜に通常の食事をするというものです。
朝の軽食はサラダやフルーツで炭水化物と食物繊維、お肉や卵などでタンパク質を摂る軽い食事にすることで、1日のカロリー摂取量を減らし、空腹感を抑えることができます。
間食としては、ナッツがおすすめです。
ただし、ナッツはカロリーが高いので、1日に手のひらサイズに収まる量にしましょう。
運動量が多い人は1日2食にして、朝から通常の食事をとりましょう。
運動前に糖質を補給しておくと、筋肉のグリコーゲンレベルを高めて運動のパフォーマンスを上げることができます。
1日2食でも1日の摂取カロリーを下げることができます。
ご自身の運動量に合わせて1日1.5食か1日2食を選んで実践してみてください。
チートデイ
1日1食、1日1.5食を紹介しました。
しかし、たまには1日中、食事を楽しみたいという方もいると思います。
そんな時は「チートデイ」を取り入れましょう。
チートデイとは、1日だけ好きなものを自由に食べていい日のことです。
チートデイを取り入れることで、断食の継続率向上、代謝アップの効果があります。
チートデイは、週1〜3日くらいを目処に設定しましょう。
チートデイの注意点として、食べ物を爆食いしたり、ジャンクフードを食べまくったりすると健康に悪影響を及ぼします。
チートデイは、自分へのご褒美として適度に楽しみましょう。
まとめ:1日1食でさらなる健康を目指す
断食を取り入れることで自然に痩せ、様々な健康効果を得られます。
健康になる恩恵は凄まじくて、風邪、生活習慣病、ガンを予防するだけでなく、身体能力、脳の回転が上がり、モテるようになります。
健康は意外と軽視されがちです。
体調が少し悪くても出社するように言われる、たくさん残業してる人が評価されるなどの風潮があります。
しかし、人は自分の身体は一生のパートナーなので大切に扱いましょう。
食事は量や質だけでなく、タイミングも重要です。特に朝食は血糖値が上がりにくく、肥満になりづらい、認知や運動のパフォーマンスも上がることが分かっていますので食べるようにしましょう。食事タイミングによるメリット、体内時計を合わせる効果は以下の記事で詳しく紹介しています。
私は1日1.5食をしていますが、過去に1日3食、1日2食、1日1食をしていました。
実体験として、痩せる効果が高い順に1食>2食>3食となりますね。
1日3食から1日2食に変えたら体重が減り、1日2食から1日1食に変えたらさらに体重が減りました。
私は元からそこそこの痩せ体型なのにさらに痩せましたし、自由時間が増えました。
ただし、1日1食だと栄養などもかなり気を付ける必要があるので、1日1.5食か2食がいいかと思います。
断食のおすすめ本
・「空腹」こそ最強のクスリ
こちらの本は空腹の時間を増やすことで病気、老化、生活習慣病を防ぐ仕組みを分かりやすく教えてくれます。
空腹時間のスケジュールは著者による実践法やタイプ別実践法が紹介されているので取り組みやすいものとなっています。
ファスティングの入門書としておすすめですよ。
・SWITCH オートファジーで手に入れる究極の健康長寿
オートファジーについて詳しく紹介した本となっています。
オートファジーを発動させて健康的に生きる様々な方法が分かるので、好きなやり方を自分の生活に取り入れることができますよ。
健康的になる方法について、詳しく知りたいという方におすすめです。