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確証バイアスで合理的な判断ができなくなる!デメリットと対策方法を解説

2022年10月10日


合理的な判断ができない、同じ誤ちを繰り返すという悩みはありませんか?

もしそうだとしたら、「確証バイアス」に陥っている可能性があります。

確証バイアスとは、自分の考えが正しいという証拠ばかりを求めて、間違っているという証拠には目を向けようとしないことで、人間の愚かさを示すバイアスとして知られています。

確証バイアスを対策することで、誤った考えに固執せずに再考を促して、合理的な判断を下すようになれます。精度の高い答えを出す能力は、あらゆる場面で役立つのは言うまでもないでしょう。

今回は、「確証バイアスの弊害と対策法」を解説していきます。

私は物事が上手くいかないと確証バイアスに陥ってないかを考えるようにして対策していますよ。

確証バイアスの弊害

確証バイアスの恐ろしい点は間違っていることを自分自身でも信じ込んでしまうことです。

確証バイアスに陥っている人は自分が嫌いなものを無視したり、否定したりを繰り返すうちに自己のアイデンティティと強く結びついてしまいます。そのような相手には、正論をぶつけても意味がありません。

合理的思考を妨げる

自分の意見を補強するものだけを見ているので、自説の弱い部分に気づきません。弱い部分を直視することなく、強い自信だけは持つようになります。

例えば、在宅ワークに賛成なら、「在宅ワーク メリット」、「会社勤務 デメリット」と調べるので、自分の意見に沿った検索結果ばかりが出ます。一方的な主張の記事だけに目を通していたら、「在宅ワークは最高」だと確信して、さらに視野が狭まります。

確証バイアスで認知が歪む行動が促され、自分の意見を盲目的に信じるようになります。

自分を見つめ直さない

都合の悪い意見を無視するので、自らの意見を変える機会が減り、意固地になってしまいます。

反対意見があった場合でも、主張の根拠などを聞かずに相手の意見を否定します。建設的な議論ができなくなり、双方で妥協案を探すといった歩み寄ることもできなくなります。

新しい意見を取り入れるといったこともなくなるので、新しい変化がなくなってしまいます。

失敗ループに陥る

確証バイアスがあると、失敗していても同じやり方に固執しす。

自分の意見に絶対的な自信があるので、失敗したのは「周りが悪い」「あのライバルさえいなければ成功した」と外部要因のせいにしてしまいます。自分でコントロールできないことに気を取られることで時間を無駄にし、自分のやり方に疑問を持つことがないため、次も同じ失敗をします。

上手くいかないときに内省しないと、失敗して文句を言うだけの悪循環に陥ります。

確証バイアスの3つの対策

確証バイアスに囚われると、間違ったやり方や考えを信じ込んでしまい、成長しなくなります。周囲からは誠実ではなく、能力が低い人と判断されて信頼もされないでしょう。

確証バイアスから抜け出して、合理的な判断をするための方法を紹介していきます。

1、両極端に考えない

物事は必ずしも完全な白か黒に分けることはできません。白と黒の間にグレーがあるように、物事には広い幅があります。

仲間か敵か、転職するか会社に残るかといったように人は2つのカテゴリーに分けて単純化する傾向があります。これはバイナリーバイアスと呼ばれます。相手から2択を迫られるとどちらかを選ばないといけないように感じますが、選択肢は「白」と「黒」以外もあります。

先の例で言えば、会社に残りつつ副業の成否次第で転職という手段もあります。物事の幅を無視して、完全な白黒で考えると、理にかなった解決法を思いつけなくなります。

物事の広い幅から問題解決に必要なラインを微調整して使い分けましょう。物事にある幅を考慮することで打開策が見つかりやすくなります。

2、反対意見に触れる

自分と異なる意見に触れましょう。相手の主張と根拠をしっかりと確認することが大切です。

相手の主張自体に納得できなくても、反対意見の一部分だけでも同意できることがあります。異なる意見の論拠を取り入れて、自分の主張をより良い意見にすることも可能です。

相手の意見のほうが妥当であると判断した場合には、自分の意見を再考して変えることも必要です。

3、複雑さを考慮する

解決されていない問題の多くは複雑で様々な要因が絡み合っています。

健康に良いとされる運動でも体を追い込み過ぎると怪我をしてしまいます。水も飲み過ぎると有害になりますし、物事はそんなに単純ではありません。

多種多様な考え方を取り入れましょう。一方的な意見を根拠にするのではなく、様々な観点から書かれた記事を読んだり、色々な記事を目を通したりしましょう。

複雑性を取り入れると再考を促しやすくなります。

まとめ:自分の考えを再考しよう

確証バイアスを避けて、「自分を疑う」という知的謙虚さを磨いていきましょう。

自分の考え方に固執すると失敗します。特に変化の流れが早い現代においては、情報のアップデートは不可欠です。偏った情報だけではなく、色々な視点から広く情報を集めましょう。

新しい情報を元に複雑性を加えたり、統合したりして、自分の意見や行動をより良くしていきましょう。

日頃から自分の考えを考え直していきましょう。

正しい判断をするためのおすすめ本

THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す
「GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代」で有名なペンシルベニア大学の心理学者のアダム・グラント先生の本です。
ずっと学び続ける力を身につけるために、バイアスを打ち破り、どのように学べばいいのかを教えてくれます。
成長しつづけたい全ての人におすすめの本ですよ。

人はどこまで合理的か
こちらは合理的に考える手法を教えてくれます。
合理的な思考を妨げるバイアスも教えてくれるので、客観的で正しい情報を推論したい、伝えたいという方は読んでみるといいですよ。

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