天才はいると思いますか?
もし天才はいると思うのであれば、天才がしている見えない努力に気づいていないだけかもしれません。
歴史上には数々の偉人や最高のスポーツ選手がいますが、神童と呼ばれたモーツァルト、タイガー・ウッズでさえも親のサポートを受けて幼い頃からとてつもない努力をしています。
天才は努力次第でなれるということです。大切なのは自分に才能があるかどうかではなく、どうしたらパフォーマンスを上げられるのかに集中することです。
今回は「努力で天才になる方法」をお伝えします。
トップパフォーマーになりたい方は見ていってくださいね。
努力で天才になれるのか?
音楽やスポーツにおいて、類まれな才能を持った神童と呼ばれる人たちがいます。
モーツァルトは5歳で作曲を始め、8歳で交響曲を完成させました。そして、6歳という年齢で観客相手にピアノを披露しています。
死没する35歳に至るまでに「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」、「フィガロの結婚」などの名曲を900以上も作っています。
タイガー・ウッズは生後9ヶ月からゴルフを始め、2歳のときにはミニゴルフトーナメントに出場、4歳の頃には専用インストラクターのもとで練習をしています。
20歳でプロ入りし、その2年後には世界ランク1位になり、2022年に世界ゴルフ殿堂入りしています。
モーツァルトの父親は作曲家、タイガー・ウッズの父親は元米陸軍特殊部隊で、どちらの神童も幼いときから親が機会を与えて音楽やスポーツを熱心に教え込んでいます。
幼いときから専門的なコーチがいる中で1つの専門分野で膨大な練習をずっと積んできたわけですから、練習の質と量はトップレベルです。
神童に見える子供も質の高い練習をたくさん積んでいます。このような子どもと他の子どもを比べるから才能が際立つ神童に見えてくるんですね。
生まれ持った才能だとされる反射神経にも同じことが言えます。
プロテニス選手の高速サーブをリターンできるのは生まれ持った反射神経のおかげだと考えられることが多いですが、実際には相手の胴や腰の動きからボールの位置を予測しています。この予測力は練習で培われた能力です。
しかし、身長や身体の大きさが成功を左右するスポーツだとトップになれない可能性がありますので、ご留意ください。
努力で天才のなるための2つの要素
努力で天才になるための2つの要素は次の通りです。
- 練習の量
- 練習の質
いくら練習量が多かったとしてもずっと同じことをしていれば、技能は伸びません。質と量のレベルが高いものである必要があります。車を毎日運転していてもプロドライバー並みの運転技術が身につかないのと一緒ですね。
先述のモーツァルト、タイガー・ウッズなどのトップパフォーマーは、練習の量・質のいずれも高水準でした。これらは天才とその他を分ける要因でもあります。
練習の質を決める3つのポイント
それでは練習の質を高める方法を見ていきます。トップパフォーマーはこの3つのポイントを抑えているので参考にしてください。
1、目的練習
目的練習とは、自分の限界を少し超える課題を設定して挑戦することです。明確な目標を立てることで、どのように達成したらいいか、練習の成果が見えてきます。
目標は数値にすると客観的に把握しやすくなります。数値化が難しいものはできるだけ客観的に判定できるようにしましょう。
ランニングだったら、「長距離を速く走る」よりも「5kmを20分で走る」のほうが具体的な対策をしやすいですし、目標を達成できたかどうかが一目瞭然ですよね。
練習は目的を持って、自分が快適と思うゾーンから少し飛び出して、自分の限界を広げていきましょう。
2、フィードバック
正しいフィードバックを受けられるようにしましょう。フィードバックがあることで、改善点や改良点を見つけて、次の行動に活かすことができます。
専門のコーチが理想です。しかし、それは中々難しいと思いますので、数値を使ったり、お手本と自分を比較したりするなどの方法を使いましょう。
フィードバックは自分が正しい位置にいるかどうかを示す地図のような役割があります。
3、休息
質の高い練習には高い集中力と良好なコンディションが肝となるため、休息は欠かせません。練習と休息の良いバランスを上手くスケジューリングしましょう。
適度な休憩や十分な睡眠は運動や認知パフォーマンスを上げて、燃え尽き症候群を防いでくれる効果があります。休息が少ないとパフォーマンスに悪影響を及ぼだけでなく、心と身体にもダメージを与えるので、必ず休息する時間を確保しましょう。
2017年の研究では集中力が必要な45分のタスクを休憩なし、5分休憩ありの2つのグループに分けたところ、休憩ありのグループのほうがより良いパフォーマンスを発揮したことが明らかになっています。休憩の内容はスマホでゲームをするといったものでも、休憩しないよりは生産性向上に効果がありました。
休息は1時間、1日、1週間…という単位で考えるといいですよ。1時間では45分作業したら15分休む、1日ではお昼に昼寝で30分、午後3時から1時間休むというように決めます。
休息が苦手な人は1週間の中で1日だけでも仕事を全くしない日を意識的に作りましょう。仕事から完全に離れる日を作ることで思考も仕事から完全に離れられるので、効果的にリラックスできます。
休息は高いパフォーマンスを出し続けるために必須です。戦略的に休みましょう。
努力で天才を作る練習テクニック
成長マインドセット
成長マインドセットは努力次第で人は変わることができるという考え方です。考え方を変えるだけで、人の行動を大きく変化させることが分かっています。
成長マインドセットの生徒は粘り強く問題に取り組み、学校の成績が良くなり、失敗からの立ち直りが早くなるということが研究で明らかになっています。これらは学校だけでなく、仕事や私生活でも必要な能力です。
成長マインドセットの人は間違いや失敗を学ぶ機会と考え、難しい問題にも楽しみながら取り組みます。困難な課題は自分の能力を伸ばすことにつながるため、果敢に挑戦していくのです。
努力で大きく成長できるという考え方は、努力し続けるモチベーションになります。逆に人は努力しても変わることができないという考え方は成長しようとするモチベーションを奪うことになるため、注意しましょう。
成長マインドセットの考え方で努力、失敗、成功への見方が変化し、持続的に成長することができます。
習慣化
望ましい行動は習慣にすることで自動化しましょう。キツイ練習、健康的な生活習慣なども習慣化すれば、決断疲れや精神的な負担を減らせます。
習慣化にはif-thenプランニングを使いましょう。if-thenプランニングとは、「もしXなら、Yする」という特定の場面と行動をセットにするテクニックです。
if-thenプランニングで行動するタイミングや時間を事前に決めておくと習慣化の成功率が2〜3倍も高まることが研究で判明しています。これは他の習慣化の手法と比べてもかなり効果の高いテクニックです。
私は1日の行動の大半はif-thenプランニングで決めています。主に読書、執筆、運動などですね。悪い習慣もif-thenプランニングで上書きするとやめやすいので、幅広く使えるテクニックですよ。
新しい挑戦
練習の質を上げるには、新しいことの試行錯誤は欠かせません。同じことを繰り返していると退屈しやすくなりますし、モチベーションも下がります。
練習のバリエーションを増やしたり、いつもと違うメニューや要素を加えたりしてみましょう。様々な経験を積むことで、学んだことを別の状況に応用できるようになります。
新しいことに挑戦するとストレスが減少したり、燃え尽き症候群を予防できたりするといった効果もあることが分かっていますよ。心身の不調にも良い効果があるのは心強いですね。
現状に不満を感じているときは変化のチャンスですので、新しいことに挑戦してみましょう。
まとめ:天才になるには努力をやめないこと
一番重要なことは努力をやめない工夫をすることです。トップパフォーマーになるには時間がかかるため、長い距離を走り続ける必要があります。変化を取り入れたり、身体に負担がかからないようにしたりしましょう。
ストイックな方は1日単位のまとまった休息を必ず入れましょう。休まずにずっと負荷をかけ続けると身体と心に不調が出ます。頑張り過ぎて途中でドロップアウトや燃え尽きてしまったら、元も子もないですからね。
練習を持続できるように、ベストなスケジュールを試行錯誤しながら、努力しましょう。
努力で天才になるためのおすすめ本
・才能の科学 人と組織の可能性を解放し、飛躍的に成長させる方法
こちらの本は才能というものを科学的に考察してくれています。
本当に才能というものはあるのか、どのように練習したら成功できるのかが分かりますよ。
「自分には才能がない」と思っている方におすすめの本です。
・PEAK PERFORMANCE 最強の成長術
この本は最高のパフォーマンスを出すために成長し続ける方法を教えてくれます。
成長の方程式「負荷+休息=成長」という考え方とその実践法を知ることができます。
頑張っているけど疲れた、思うような成果が出ないという問題を解決してくれます。