「自分が信じらない」
「どうやって自信を持つのか知りたい」
自分に自信がないと、他人の顔色を窺いながら行動し、自分の人生ではなく他人に流される人生を生きることになります。
人間には相手の心を読む力はありません。
相手の機嫌が悪いのはあなたのせいではなく、パートナーと喧嘩したせいかもしれませんし、月曜日が始まったからかもしれません。
分かりもしない他人の顔色を窺うのは、疲れますし、時間のムダと言えます。
相手に怒られると必要以上に落ち込み、自信がなくなるという負のループにも陥ってしまいます。
しかも、相手の反応に合わせて行動すると、自分の軸が不安定になり、行動が迷走しやすくなります。
自信過剰も困りますが、自信の欠如も問題です。
自分で行動することで、根拠ある自信を作ることが大切です。
今回は、自信の仕組み、自信のメリット、科学的な自信の付け方を紹介します。
自信とは何か?
自信の定義から紹介します。
自信…自分の価値・能力を信ずること。自己を信頼する心。
出典:Oxford Languages
この定義から、自信は「自分を信じること」と言えそうですね。
それでは、自信を持つにはただひたすらに自分を信じようとすればいいのでしょうか?
それは違います。
本当の自信とは自分の能力に見合った自信のことで、適切な認知、努力量の2つの要素が重要になってきます。
私たちはある物事を成功させるかどうかの判断は、
- トレーニング量
- 経験、実績
- 能力
から計算しています。
本当の自信は自分の努力量、成功体験などの適切な根拠とその認知から生まれるということですね。
自信は、特定の領域では高かったり、低かったりします。
営業は得意で自信があるが、事務処理は苦手で自信がない、といった感じですね。
自信の有無は得意分野や好みなどによって、領域ごとに増減します。
なぜ、自信があまりにもなかったり、過剰過ぎたりすると問題なんでしょうか?
自信がないと、副業、転職、新しい仕事をしたくても「どうせ、自分にはできない」と自己完結して諦めてしまいます。
そして、良いチャンスも逃してしまい、さらに行動できなくなるという負のスパイラルに陥ります。
逆に自信がありすぎると、明らかに達成できないような仕事を請け負ったり、必要な努力や準備をしなかったりするので、人から信頼されなくなりますし、パフォーマンスも低くなってしまいます。
自分の能力に対する適度な自信を持つことが大切です。
全く自信がないのに無理やり自信があると信じ込むのは、自分の成長を妨げることになりかねません。
自分を信じられるように行動したり、過去の行動や実績を正しく認知したりすることが大事です。
自信を付けるメリット
自信を付けると行動回数が増えます。
そして、行動回数が増えると新たなチャンスを掴みやすくなります。
適切な自信を付けて行動すれば、成功する確率が上がります。
成功確率が100分の1だった場合、1回だけの挑戦なら成功確率は100分の1ですが、2回、3回、4回と挑戦できれば成功確率も2倍、3倍、4倍になります。
行動回数が増えるほど、成功へのサイコロを多く振ることができるイメージですね。
行動しなければ、成功することはなく、失敗による学びもありません。
1回でも成功すれば実績になり、他者へのアピールポイントになりますし、自信にもなります。
そして、行動回数が増えて、自信につながるという好循環ができあがります。
失敗した場合でも失敗した原因を学び、次の成功率を上げることができます。
自信を付けることで新しい挑戦をすることができるようになりますよ。
自信の付け方
自信を付けるには、成功体験を積むことです。
そのためには、トレーニングをして、小さなものでもいいので目標をコツコツと達成しましょう。
成功体験の積み重ねが自信につながります。
成功体験の他にも自信を付けるテクニックがあるので紹介します。
優先的に成功体験を積みながら、他のテクニックを併用してみましょう。
「リアプレイザル」でポジティブな見方に変える
リアプレイザルをしてみましょう。
リアプレイザルとは、ネガティブな思考や感情を感じたら、ポジティブな考え方に変えるテクニックです。
緊張する場面では「ワクワクしている」、失敗したときは「成功に一歩近づいた」というようにポジティブな見方をすることができます。
このように考え方を変えるだけでも成績が上がったり、失敗からの立ち直りを早めたりすることが分かっています。
不安を感じる場面でリアプレイザルを使うと、緊張による心拍数上昇を和らげ、不安減少に効果があるという研究があります。
思考を変えるだけで身体の反応すら変えてしまうのです。
出来事に対する自分の反応は選択することができます。
有名な発明家のエジソンもこのように述べています。
「失敗などしていない。1万通りのダメな方法を見つけただけだ。」
リアプレイザルで物事に対する見方を変えると、自分の行動も変わりますよ。
「マイペース」で他人と比較しない
他人と比較せずに、マイペースを保ちましょう。
カルフォルニア大学の研究では、他人と比較すると自尊心、自己評価が低くなるということが判明しています。
特にSNSで他人と比較しないように注意しましょう。
誰かの投稿を見ながら、「自分は可愛くない」、「全然稼げてない」、「友達がいない」と思っていたら、自信がなくなってしまいます。
比較するのであれば、現在の自分と過去の自分を比べましょう。
運動を頑張ったから体重が減って気分も良くなった、ブラインドタッチを練習したから仕事も早くなった、というように過去の自分と比較しましょう。
次の挑戦へのモチベーションにもなりますよ。
「運動」で心身を健康にする
運動をしましょう。
運動は健康に良いだけでなく、自信にも効果があります。
運動の効果を調べた研究では、自尊心が向上することが分かっています。
他にも、不安やうつが減少することも確認されています。
運動することで自分の体型への自信がつきます。
運動は健康にも良い影響があるため、習慣化するといいですね。
「帰属意識」を様々なグループで持つ
様々なグループに所属しましょう。
特定の組織やグループなどに所属しているという帰属意識が大切です。
オーストラリアのクイーンズランド大学の研究によると、所属する集団の数が多いと自尊心が上がることが分かっています。
1つのグループに依存すると、そのグループがなくなった場合に多大な影響を受けます。
様々なグループに所属すると、安心感がありますし、安定します。
複数のグループに所属してみましょう。
「セルフコンパッション」で自分に思いやりを持つ
自分に思いやりを持ちましょう。
セルフコンパッションで自分の価値観に沿って行動しやすくなります。
セルフコンパッションとは、自分への思いやりのことです。
セルフコンパッションは次の3つの要素から構成されています。
- 自分への優しさ:自己批判せずに自分に優しくすること
- 人間への共通性:人間に共通して見られる性質や体験を認識すること
- マインドフルネス:今この瞬間に生きること
各要素を意識することでセルフコンパッションのレベルを高めることができます。
セルフコンパッションの実践としては、失敗したときなどに「大丈夫。人は誰にでも失敗するものだ」と自分に優しい言葉をかけて、人は誰しも失敗するという認識をしましょう。
セルフコンパッションは科学的にも効果が認められていまして、失敗によって自己効力感が損なわれにくいことが確認されています。
その他にも、自分の価値観に沿って自律的に生きるようになる、ネガティブな感情が減少してポジティブな感情が増加する、という効力があります。
自信を失いそうになったら、セルフコンパッションで自分に優しくしてあげましょう。
まとめ:自信は自分への信頼
自信は自分への信頼です。
根拠のある自信を持つために、正しい努力をしましょう。
心から自分自身を信頼できるような人間になることが大切です。
私は小さい時から英語に苦手意識を持っていました。
読書が大好きなので、英語の本を読むことを続けています。
昔よりも英語に自信を持てるようになり、英語の本を読むのが楽しみになっています。
自信は領域ごとに高低があるので、好きな領域と苦手な領域を組み合わせてみるのもいいですよ。
適度な自信を持って、新たなチャンスを掴んでくださいね。
自信を付けるためのおすすめ本
・やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学
自信を付けるには成功体験を増やすことが重要です。
こちらの本は目標達成に必要な知識を紹介しています。
その中で成長マインドセット、if-thenプランニングなどの成功に必要な知識について、分かりやすく書かれています。
目標を途中で挫折してしまい自信がないとお悩みの人におすすめですよ。
・セルフ・コンパッション[新訳版]
こちらの本は、セルフコンパッションと実践法を教えてくれます。
この本を読めば、セルフコンパッションの概念を学びながら実践できます。
人間関係が上手くいかないとき、仕事でミスしてしまったときも、自分に優しくして、前向きに問題を解決できるようになります。