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ミスの連発は「仕組み」で防げる!対処法を行動に組み込んでいこう

2022年10月25日

「またミスをしてしまった…」
「同じ失敗を繰り返したくない…」

このような悩みを解決します。仕事やプライベートでミスを減らしたいという思いは誰にでもありますよね。

ミスを繰り返す原因はミスの対処方法としての「仕組み」がないことにあります。仕組みを作ると、同じ誤ちを繰り返さないようになります。

私はミスの対処方法をまとめた仕組みを用意することで、ミスを減らすことができましたし、ミス自体が怖くなりました。モヤッとした不安が少なくなり、自分の力で対処できるという自己効力感が高まりましたよ。

それでは、「ミスの3つの対策方法、ミスの防止法」を解説していきます。

ミスの主な3つの対策方法

航空業界のミス防止へのアプローチは最先端を行っています。

旅客機は一度に100~500名ほどの乗客を乗せることができます。航空業界では事故1つで多数の人命を危険にさらすことになるため、徹底した事故防止策が取られています。その成果もあり、国際航空運送協会(IATA)によれば、2014年のジェット機の事故率はフライト100万回につき0.23回という驚異的に低い数値となっています。

飛行機は飛行データとコックピット内の音声を録音しており、過ちがあっても記録から原因を分析して、二度と同じミスが起こらないように速やかに対策がとられます。正確なデータをもとにフィードバックをして対策するという一連の流れができています。

航空業界で最もリスクが高いのは飛行機が主に離陸時と着陸時の1万フィート(3,050m)以下の高度にあるときです。そして、リスクの原因のほとんどが乗務員がパイロットの気を散らしてしまうことが判明し、1万フィート以下のときは操縦室では業務に必要ない会話、緊急時以外の客室から操縦室への連絡を禁じるという「ステライル・コックピット・ルール」が定められています。

航空業界では過去の失敗から改良を重ねて、より安全な仕組みを作り上げた結果、飛行機を危険ではなく安全な移動手段として認知されるようになったんですね。

ミス防止の最先端と言える航空業界から学ぶミスへの対策方法を紹介します。

  1. 科学的思考
    ミスの原因を検証し、ミス防止に有効な行動を仮説⇨実験⇨振り返りをする。組織の場合は、「ミスの報告」を罰しないようにすることでミスの秘匿や隠ぺいを防止することが大事。
  2. 仕組み
    ミス防止策を行動・規則に組み込み、習慣にする。
  3. 再考
    仕組みを常に再考する。仕組みをより良くするために、同じような問題へのアプローチを見つめるために他の業界を模倣したり、関連書籍を読んで実行したりする。

科学的思考の詳しいやり方については、『失敗から学んで成功する!「科学的思考」のススメ』をお読みください。

重要なことは、仕組みを改良し続けることです。仕組みに効果的な改善策を組み込むことでミスを自動的に減らすことができます。

ミス連発の防止策

ミス連発の防止策を見ていきましょう。ミスへの万能薬はないので、それぞれに合わせた対策をしていきましょう。

根本的なミスをする

自分の頭でしっかりと考えていないことが原因です。仕事への理解が足りないか、十分な労力を注ぎ込めていないかどうかを考えてみてください。

上記に当てはまらない場合、想定されるトラブルを思いつく限り書き出して、対策しましょう。

何も考えずに前例踏襲していると、前例が間違っていたり、新たな制度に対応できなかったりしますので気をつけましょう。

慣れないことをするときは、頭の認知的リソースは作業の実行に大きく割り当てられるので、細かいことに気が付きづらくなります。このようなミスを防ぐために、見直す時間を設けるなどして余裕を持てるようにしましょう。

自分だけで手に負えない場合は、周りの助けを求めることも重要です。

予定、やることを忘れる

ミズーリ大学の心理学者ネルソン・コーワン教授の研究によると人間の短期記憶の限界は、4±1だとされています。つまり、人は3つから5つくらいのタスクしか覚えておけません。

自分の脳を内部メモリ、ノートやメモなどを外部メモリだとすると、内部メモリには限界があるので、外部メモリに頼ったほうがいいです。外部メモリは様々な方法で情報を保存できるため、容量がほぼ無限ですからね。

外部メモリに使うことで脳内で働いているメモリが開放されて、脳の働きも良くなります。

具体的には次の2つを組み合わせてタスクを管理するといいでしょう。

  1. スケジュール帳
    仕事の大まかなスケジュールを書き込む。長いスパンでの仕事を管理するのに有効。
  2. ToDoリスト
    その日の仕事でやることを網羅的に記入する。重要度が高いものから順番に処理していく。

「Googleカレンダー」、「Google ToDo リスト」を同期して使用するのがおすすめです。カレンダーでタスクと予定を書き込めますし、それぞれが同期されているため、ToDoリストを完了にすればカレンダーも完了になりますよ。

常に時間がない

当たり前ですが、急いでやるとミスを連発します。時間に余裕を持てるようにしましょう。

時間を作るのに最も確実な方法は「やらないこと」です。無駄な作業自体をカットできれば、その時間を他に充てることができます。

業務量が多い場合は減らしたり、優先順位が高いものを優先したりすることでも余裕を作れます。

ただし注意していただきたいのが、効率を上げると仕事がさらに降ってくることです。効率を上げてもやることが増えたら、一生時間がない状態になります。追加の仕事を頼まれないように自分のペースで取り組める重要な仕事などをするといいでしょう。

自分の体は一番大切です。体を壊さないように働くことが、コストや時間が一番かからない方法です。時間に余裕を持ちつつ、しっかりと休んでミスを減らしましょう。

誤字・脱字などの小さいミスが多い

誤字・脱字などの小さなミスが多い場合、自分で必ず見直す癖をつけましょう。自分で作成したものがそのまま世間全体に公表されるという意識が必要です。

自分で見直しても間違ってしまう場合は、確認する媒体を変えるのも有効です。デジタルなら紙に印刷して、鉛筆などで一つ一つチェックするなどですね。

見直しは時間を置くとより客観的な目で見ることができますよ。完成したら、一晩寝かせる、席を外すなどして、少し間を置きましょう。

まとめ:ミスからの学びで成長できる

ミスの防止策は習慣的にして、自動化しましょう。科学的思考でより失敗が少ないものにできます。

ミスに焦点を当てた対策を紹介しましたが、身体の調子を整えることも重要です。良好なコンディションで動けるようになれば、仕事のパフォーマンスを上げることができます。

仕事の能率を上げるなら、仕事のスキル、健康から取り組みましょう。学びたい分野の本を読んで得た知識を行動に移すことが大事ですよ。

イギリスの首相で最も尊敬するリーダーとも言われるウィンストン・チャーチルは以下のように言っています。

成功があがりでもなければ、 失敗が終わりでもない。 大切なのは、 続ける勇気である。

人は失敗するのが当たり前なので、ミスを肯定的に捉えて対策し、自らの成長に活かしましょう。

ミスしたときのおすすめ本

失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織
失敗から学ぶための方法を徹底的に教えてくれます。失敗は実際の出来事を紹介してくれていますので、対処法として参考になりますよ。
毎回同じミスをしてしまう、早く成長したい方におすすめの本です。組織だけでなく、個人にも役立ちますよ。

THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す
ずっと学び続ける力を身につけるために、どのように学べばいいのかを教えてくれます。
成長しつづけたい全ての人におすすめの本ですよ。

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