「ついつい食べてしまう」
「間食がやめられない」
お腹が空いているわけでもないのに食べてしまったり、食べ過ぎてしまったりしますよね。
間食や食べ過ぎは意思の弱さが原因ではありません。
人間の古代からの本能的な仕組みによるもので、飢えないようにカロリーを貯め込んでしまう点にあります。
特に甘い食べ物、高脂肪の食べ物は脳内の報酬系を刺激して、もっと食べたい気持ちにさせます。
古代では生存確率を上げるために最適だった戦略も、現代ではカロリー過多で肥満を引き起こすものとなっているのです。
しかも、肥満は様々な病気を起こし、寿命を縮めてしまいます。
人間の食べたいという本能には逆らえないのでしょうか?
本能に真っ向から打ち勝つのは難しいので、上手に利用しましょう。
間食防止に重要なのは、環境とトリガーの2つです。
今回は、間食がやめられない原因、間食のデメリット、間食をやめる方法を解説します。
間食がやめられない理由
人間は本能的に高カロリーの食べ物が大好きです。
スイーツ、揚げ物などの高カロリーの食べ物を食べると脳の報酬系が活性化し、神経伝達物質「ドーパミン」が放出されます。
ドーパミンが分泌されることで、脳は快楽を覚えて、「もっと欲しい」という欲求への行動が強化されます。
そして、高カロリー食品を見るだけでもドーパミンが分泌されて食べたいと感じるようになります。
高カロリーの食品への欲求自体をなくすことはできません。
そのため、間食がやめられない2つの原因を説明します。
原因に対する具体的な対策は後ほど紹介しますね。
1、間食する環境があるから
間食がやめられない原因の1つ目は、環境によるものです。
食べ物を意識的に我慢する力には限界があります。
そもそも周囲に食べ物がなければ、間食することができません。
問題は間食する環境があることなのです。
自宅のテーブルに自分用のケーキがすぐに食べられる状態で置いてあったら、誘惑には中々逆らえないでしょう。
食べないという選択には、ケーキを食べない、冷蔵庫にしまう、他の誰かに代わりに食べてくれるように頼まなければいけません。
職場や家族の心理的な圧力もあるので、意志の力だけで抵抗するのは無理があります。
間食やダイエットを成功させる人は、意志の力に頼りすぎることなく、自分にとって望ましい環境にします。
周囲の人にダイエットを公言したり、余計な食べ物を周りに置いたりしないと決めているのです。
間食をやめるためには望む環境を作り出しましょう。
2、間食するトリガーがあるから
間食がやめられない原因の2つ目は、トリガーによるものです。
間食をやめたいのに食べてしまうのは、トリガーが無意識に作動している可能性があります。
トリガーとは、間食を引き起こすきっかけとなるものです。
人によって様々なトリガーがあります。
トリガーは、
- イライラしてるとき
- 休憩するとき
- 自分へのご褒美として
- 毎日同じ時間に食べるのが癖になっている
と多種多様です。
トリガーは習慣になっている場合も多いです。
トリガーを理解していないと、きっかけとなる状況になったときに思わず間食してしまいます。
自分のトリガーを知っていれば、事前に対策や予防することができます。
イライラしているときは間食するのではなく外を散歩するというように行動計画を立てて、間食をやめることができます。
間食を引き起こすトリガーを知ることで効果的な対策をすることができます。
間食をやめられないデメリット
間食をやめられないデメリットを紹介します。
間食は適切にすれば問題はないのですが、必要以上に食べすぎてしまう場合は気をつけてくださいね。
太りやすい
間食は摂取カロリー量が増えるため、太りやすくなります。
肥満は心身の健康に悪影響があります。
肥満は心血管リスクを高め、高コレステロール血症のリスク、糖尿病のリスク、高血圧のリスクを高めることが研究で判明しています。
他にもうつ病リスクが増加したり、幸福度が下がったりするとの結果もあります。
間食による食べ過ぎを防ぐことで、肥満対策になります。
お金がかかる
間食はお金がかかります。
間食を毎日のようにしていると、食費がかかります。
1日300円だとしても1ヶ月では9,000円、1年だと108,000円になります。
1年で10万円は大きな金額ですよね。
外食をしたり、コンビニで買ったりするとさらにお金がかかります。
間食をやめることはお金の節約につながります。
間食をやめる6つの方法
間食をやめる方法、間食をコントロールする方法を紹介します。
実践法は順番どおりに解説しますが、好きなものから試していただいてかまいません。
ただし、間食のトリガーを見極めるテクニックは成功すれば一気に間食をやめることができるので、優先的に挑戦してみてください。
1、トリガーを見極める
間食のトリガーを特定しましょう。
トリガーは、ストレス、退屈感、習慣などが引き金となっている場合が多いです。
トリガーと間食は無意識に結びついているため、ついつい間食をしてしまいます。
自分が間食するタイミング、時間に注意して、トリガーを探し出してみましょう。
トリガーの例は次のようなものですね。
「イライラしたときに、アイスを食べてしまう」
「仕事後に1日のご褒美として、チョコをドカ食いする」
自分のトリガーが特定できたら、望ましい行動に置き換えましょう。
自分のトリガーに結びついている間食を別の行動に置き換えられれば、間食回数は減ります。
ちなみに、「食べないようにする」と意思の力だけでやめようとしても、最終的には過食になってしまうという研究もあるので注意しましょう。
おすすめの置き換え行動を挙げておきます。
- 運動する
- 炭酸水を飲む
- ガムを噛む
運動は気分向上、体重減少、認知機能改善などの効果があるのでおすすめですよ。
散歩、筋トレ、インターバルトレーニングなど自分の好きなものを取り入れてみてくださいね。
間食トリガーを特定して、間食以外の行動にしましょう。
2、周囲の人間に公言する
周囲に間食をやめると言いましょう。
間食をやめると公言することで、周囲から理解とサポートを得られます。
自分が間食をやめようとしていても、家族や友達がお菓子をくれたり、勧めてきたりしたら挫折しやすいでしょう。
周りに伝えておくことで、間食をやめる環境を整えることができます。
自分の行動は周囲の人間から大きな影響を受けています。
配偶者が高血圧、糖尿病、脂質異常症にかかっていると自分もその病気にかかる確率が高くなるというデータもあります。
私は、実験で間食をやめるなどと周囲に言っています。
実験という名目で様々なことに挑戦できますよ。
周囲に公言することで、理解を得ましょう。
3、食べ物を視界に入れないようにする
食べ物を視界から隠しましょう。
人は食べ物が目に見えるところにあると条件反射で食べやすくなります。
条件反射の原因となるものを減らしましょう。
実践例としては、
- コンビニ、スーパーに入る回数を減らす
- お菓子は見えないところにしまう
- 飲食店の前を通らない
を試してみましょう。
食べ物のスイッチが入りづらい環境にして、間食を予防しましょう。
4、健康に良い食品に置き換える
間食を健康に良い食品にしましょう。
間食で糖質や脂質が多く含まれているものを飲み食いしている場合は、健康に良い食品に置き換えましょう。
糖質や脂質の摂り過ぎは身体に悪いですし、脳の報酬系を強く刺激します。
健康に良い食品に置き換えることで、身体の調子を整え、間食に対する依存性を減らしましょう。
手軽に取れる間食としては、
- ダークチョコレート(カカオ80%以上が良い)
- ミックスナッツ
- チーズ
- ゆで卵
がおすすめですね。
特にナッツは健康に良いオメガ3脂肪酸や食物繊維、ゆで卵は筋肉に必須なタンパク質が多く含まれています。
間食を健康に良い食品に置き換えましょう。
5、食べる量を徐々に減らす
食べる量を少しずつ減らしていくことでリバウンドしづらくなります。
間食は個包装タイプがおすすめです。
大袋よりも簡単に食べる量を調整できますし、持ち運びや手が汚れないなどのメリットもあります。
最終的に間食をやめてもいいですし、自分の決めた量を毎日食べるというように使い分けてみてください。
6、間食をやめる
間食をやめましょう。
食事は朝昼晩の3回というように回数を限定します。
何かを食べたくなったら、運動、ガムを噛むなどしましょう。
まずは間食するものを職場に持っていかない、間食している食品を買わないというように段階を踏むとやめやすいです。
間食を完全に0にするのは難しいです。
どうしても人間関係の付き合いなどで間食したほうがいい場合は、チートデイとして普通に間食しましょう。
チートデイを週1~3回程度なら設けてもいいでしょう。
持続できるようにあまり無理せずに続けることが大切ですよ。
まとめ:間食をやめるには環境、習慣を新しく作ろう
間食を意思だけでやめることは困難です。
間食をしないように環境や習慣を変える工夫をすることが大切です。
自分がコントロールしやすいように試行錯誤していきましょう。
私は一度食べたら止まらないタイプだったんですが、今回紹介したテクニックで間食をやめることができました。
私も間食は基本的にしませんが、チートデイや付き合いでは間食しています。
職場での間食をやめたら、集中力が増しましたし、生産性も向上しましたよ。
間食をやめられない人におすすめ本
・やせる科学 (ニュートン別冊)
こちらの本はやせるための体系的な知識をイラスト付きで教えてくれます。
過食を防いだり、痩せるテクニックを科学的に紹介してくれていますので、ダイエットしている方におすすめの本ですよ。