「仕事の生産性を上げたい」
「時間の管理ができない」
このような悩みを解決する方法があります。
それは、「タイムボクシング」です。
タイムボクシングは、タスクを時間のブロックに区切るテクニックです。
カル・ニューポート博士が提唱する方法で、フィルタード・ドットコムが調査した「100の生産性ライフハック」でNO.1に輝いた仕事術になってます。
タイムボクシングを実践することで生産性を劇的に向上させることができますよ。
今回の記事では、
- タイムボクシングとは?
- タイムボクシングのメリット
- タイムボクシングの実践法
を解説していきます。
タイムボクシングとは?
タイムボクシングとは、その日にするタスクを時間ごとのブロック(タイムボックス)に区切る手法です。
イメージとしては、学校の時間割に似ています。
1時限目は算数、2時限目は国語というやつですね。
タスクをタイムボックスに当てはめることで、やるべきタスクが明確になります。
タイムボックスには1つのタスクだけを割り当てるため、非効率なマルチタスクを防いでくれます。
タスクをスイッチすると脳の注意力が浪費され、生産性が下がってしまいます。
マルチタスクで生産性が40%低下するということが研究で示されています。
タイムボクシングでは1日のスケジュール表にタスクが割り振ってあるため、何をすればいいのかが瞬時に分かるんですね。
その場その場でやることをコロコロと変える、次に何をやればいいのかを思い出すことからスタートする、といったことがなくなります。
私の場合は、執筆、読書が2大タスクになります。
タイムボクシングにはGoogle カレンダーを使ってまして、具体的には以下のようになります。
仕事だけでなく、プライベートや休憩の時間もタイムブロックにしています。
私は、散歩、家事、昼寝、ドラマ・アニメ鑑賞、休日の計画を自由時間にすることが多いですね。
タイムボクシングを実践すると自動的にシングルタスクになり、行動に無駄な迷いがなくなります。
タイムボクシングの具体的なやり方
タイムボクシングは以下の5つのステップになります。
1.タスクをすべて書き出す
タスクをすべて書き出しましょう。
思いついたものを仕事やプライベート問わずにすべて箇条書きにします。
2.1日の最重要タスクを3つまでに絞る
タスクに1日のうち重要なタスクを3つまでにして、優先順位をつけましょう。
1日にできることは限られていると認識することが大事です。
3.タスクを割り振る
1日のスケジュールに最重要タスクを先に割り振り、その他のタスクを割り振ります。
ブロックは基本的に30分以上にすると良いでしょう。
タスクは時間に余裕を持たせて計画します。
4.実行する
あとは事前に決めたとおりタスクを遂行していくだけです。
スケジュールでタスクと時間はすでに決めているので、迷いなく、タスクに取りかかることができます。
5.振り返り
1日を振り返って、行動を改善・改良します。
その日の振り返りを活かして、次の日のタイムボックスをより良いものにしましょう。
タイムボクシングでは年や月のスケジュールを確認した上で1週間分をまとめたり、1日ずつ作ったりしてもいいですよ。
タイムブロックは前日までに作っておくといいですよ。
タイムボクシングで、毎日、PDRサイクルを回すことができます。
PDRサイクルとは、準備⇨実行⇨評価を繰り返して生産性を上げるテクニックです。
PDRサイクルで毎日の行動を改善・改良することができるため、さらに生産性や生活の質を上げることができます。
PDRサイクルについては、『PDRサイクルで圧倒的な成長を手に入れる!メリット、おすすめの実践法を解説』で詳しく紹介していますので、参考にしてくださいね。
タイムボクシングのメリット
タイムボクシングのメリットを解説していきます。
タイムボクシングは特に完璧主義、先延ばし癖のある人に効果があります。
1.生産性が大幅に向上する
タイムボクシングは、「100の生産性ハック」に関する調査で、1番役に立つ仕事術に選ばれています。
生産性の向上には疑いがありません。
タイムボクシングの効果がある理由は、パーキンソンの法則を逆手に取って、有効活用できるからです。
パーキンソンの法則とは、「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」 という法則です。
つまり、人は与えられた時間をすべて使ってしまうということです。
例えば、打ち合わせ時間を1時間に設定すると本来なら30分で終わる内容でもダラダラ1時間かけて終わらせるといったことですね。
パーキンソンの法則はネガティブな文脈で使われることが多いですが、逆に自分で締め切りを作ることでその時間内にタスクを終えることに集中しやすくなります。
仕事で締め切り直前になると、もの凄い集中力で完成させたなどが良い例ですね。
タイムボクシングは完璧主義の人にも効果があります。
決められた時間内にタスクを終えなければいけないので、もっと良くできるのではないかと散々悩まなくて済むようになります。
タイムボクシングでは自分で個々のタスクに時間を割り当てるため、締め切り効果で生産性を上げることができます。
2.やることが明確になる
やるべきことが明確になります。
タイムボクシングはタスクと実行時間が決まっているので、何をやればいいのかと迷うことがありません。
9時から10時はランニング、10時から11時は英語の勉強というように決めておけば、やることがすぐに分かりますよね。
To-Doリストはやるべきことをすべて箇条書きにする定番のタスク管理手法ですが、大量のタスクから1つを選ぶときに何からやればいいのかと考え込んでしまいます。
その結果、すぐにリストから消せるような簡単なものや好きなものから処理し、難しい案件は後回しになるということになりがちです。
これでは、時間や労力を無駄に使うことになりかねません。
タイムボクシングは事前に1日のやることを決めているので、先延ばし防止にもなります。
自分がすでにスケジュールを決めているため、気分が乗らないから後回しにしようという意識が働きにくくなります。
やるべきタスクを時間どおりにどうやって終わらせるのかに集中することができます。
3.効果的なスケジュールを立てられる
タイムボクシングは1日の行動を客観的に記録しますので、自分に最適なスケジュールを作ることができます。
毎日、振り返ることでより効果的なスケジュールを計画できるようになります。
タイムボクシングは、タスクとタスクに割り当てた時間が一目瞭然です。
企画案作成にはもう少し時間が必要だった、執筆はもっと時間を少なくできるというようにタスクを評価して改良・改善できます。
各タスクにかかる時間が正確に見積もれるようにもなります。
仕事と休みを上手に計画できるようになります。
具体的には次のようにしてスケジュールを調整します。
・仕事ばっかりで疲労感を感じたら、休憩時間を増やす
・家族関係を良好にしたいと思ったら、家族との時間を増やす
休憩、家族と過ごす時間中に何をするかも決めておくといいですよ。
タイムボクシングによって、仕事だけでなく、プライベートの時間も効果的にスケジュールできるようになります。
タイムボクシング実践のポイント
タイムボクシングを実践するときのポイントを紹介します。
シンプルに実践する
最初は簡単に実行できるようにしましょう。
細かいところにこだわってしまうと続けられなくなります。
タイムボクシングにかかる労力をできるだけ減らします。
慣れないうちは重要なタスクだけをタイムボックスにしてみると取り組みやすくなります。
メール、歯磨き、洗濯などの細かいタスクをすべてタイムボックス化したら、時間と労力がかかります。
細かいタスクはまとめて、雑務としてタイムボックス化するといいですよ。
私はタスクは1時間単位でタイムボックスにしていまして、タスク45分、休憩15分をセットとして同じ枠にしています。
有名なポモドーロテクニックはタスク25分、休憩5分というサイクルを繰り返すテクニックなので、こちらも参考にしてもみるといいですよ。
タイムボクシングは生産性を上げるためのテクニックなので、試行錯誤して最適なバランスに調整しましょう。
あくまで予定なので完璧にこなそうと思わない
タイムボクシングはあくまで予定です。
予期外の出来事を前提にした上で柔軟にタスクをこなしていきましょう。
タスクがすべて計画通りに完了することは少ないです。
そのために、「未完了のタスクができてしまった」、「計画通りにいかなかった」と落ち込む必要はありません。
タスクの時間を多めにとる、バッファ時間を設けることで調整できますが、それでも予想外の事態は起こります。
タイムボクシングの真髄は、シングルタスク、締め切り効果、行動の明確化、スケジュールの最適化にあります。
タイムボクシングを完璧にこなすことが目的ではありません。
大体のタスク時間が確保できていればいいぐらいに考えて、ストレスが溜まらないように取り組みましょう。
まとめ:タイムボクシングで日々の生活を最適化できる
タイムボクシングでタスクと時間が明確になるため、大幅な生産性向上と成果を手に入れることができます。
スケジュールを可視化できるため、生活を好きなようにデザインできる点も魅力的です。
私はタイムボクシングでタスク、時間に加えて場所もブロックに組み込んでいます。
毎日の生活がほぼ同じなので、行動をルーティン化しています。
そのため、翌日のスケジュール表に最重要タスクの目標、新しく挑戦することだけを書く日もあります。
タイムボクシングはタスクと時間を明らかにすればいいので、好きにアレンジしてみましょう。
タイムボクシングで生産性を上げて、毎日の生活をデザインしてみてくださいね。
タイムマネジメントのおすすめ本
・大事なことに集中する―――気が散るものだらけの世界で生産性を最大化する科学的方法
こちらは仕事の生産性を上げるためのテクニックを教えてくれます。
こちらの本では効果的な時間管理テクニックであるタイムボクシングのやり方についても紹介しています。
生産性をすぐにでも上げたいという方におすすめですよ。
・エッセンシャル思考
エッセンシャル思考とは、時間、エネルギーを最小限にして、成果を最大にするという考え方です。
成果を最大にするための選択と集中、エッセンシャル思考の自動化などの様々なテクニックも紹介してくれています。
こちらの本を読めば、人生をシンプルにして、パフォーマンスを高めることができます。
現状に行き詰まりを感じている、自分の人生を生きたいと感じている方におすすめの本です。