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「マージナルゲイン思考」で人生を変える!1%の改善の驚くべき力

2021年12月20日

大きな成果を出したい
目標があっても挫折してしまう

こんな思いや経験はありませんか?
これらを解決する方法があります。

それは「マージナルゲイン思考」です。

今回は「マージナルゲイン思考」について、紹介します。

マージナルゲイン思考とは?

マージナルゲイン思考とは、1%の小さな改善を積み重ねていくことです。

小さな改善で大きな成功につながるのか?という疑問がある方もいると思います。
結論から申し上げますと、小さな改善は大きな成功をもたらします。

小さな改善の累積効果は驚くべきものです。
小さな改善がもたらす例を紹介しておきます。

  • イギリスの弱小ロードレースチームが北京オリンピックでは60%の金メダルを獲得、ロンドンオリンピックではチームの選手9人がオリンピック記録を更新した。そして、チームの選手がツール・ド・フランスで6年間で5回も優勝した。
  • 小柄な日本人選手がネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権で優勝した。

イギリスのロードレースチーム監督デイブ・ブレイルスフォードは小さな改善戦略に徹底的にこだわり抜いています。
ブレイルスフォードさんは自転車、選手のコンディションの改善から始め、効果的な手の洗い方、チームトラックの壁を白くして自転車の性能を落とす埃を見つけやすいようにするなど、小さい改善を何百と積み重ねて、チームと選手のパフォーマンスを著しく向上させています。

1%の小さな改善を積み重ねて、大きな力にしていくのがマージナルゲイン思考となります。

マージナルゲインの効果

マージナルゲイン思考で毎日1%の小さな改善を続けると、なんと1年で37.78倍になります。
数式で表すと1.01^365=37.7834343329…(1.01の365乗)となります。
たった1%の改善でも累積することで1年後には37倍も良くなります。

さらに1%の改善を意識すると、普段なら目に止まらない改善点を見つけることができます。
デスクワークなら、少しでも早くパソコンで作業するためにショートカットキー、単語登録を使うなどですね。

一方、大きな成果を出すことを考えると、ハイスペックパソコン購入、最適なシステム導入など一気に大きな変化を起こすものに注目しがちになります。
人には現状維持バイアスがあるため、大きな変化を避ける傾向があります。
大きな変化を一気に起こそうとすると、物理的・心理的な負担がかかり、挫折しやすくなります。

変化が小さなものである場合、脳は「これくらいならやってみてもいいかな」と受け入れやすくなります。
また、変化が小さいのでミスをしても原因が特定しやすく、すぐに微調整して改善をし続けられます。

大きな成果を出すためには、まず小さなことから取り組んでいきましょう。

マージナルゲインの実践法

マージナルゲインを実践するための方法を紹介します。

1、スモールステップ

達成したい目標が決まったら、スモールステップをやりましょう。

スモールステップとは、目標を細分化した小さなステップを達成することで目標を達成するという手法です。
スモールステップを実践することで、以下の効果が得られます。

  1. すぐに目標に向かって取り組める
  2. 挫折せずに継続できる
  3. モチベーションが上がる
  4. 問題・課題を発見できる

スモールステップは、小さなステップに分けるため、すぐに取り組めて、達成できます。
成功体験を積み重ねていくことでモチベーションが上がっていくということですね。

スモールステップを遂行していく中で自分の弱点やステップ自体の問題に気づきやすくなります。
各ステップを書き出すことで、達成・進捗状況が分かりやすいというメリットもあります。

ゲームでもモチベーションを上げ、何をすればいいのかを可視化するために、スモールステップが使われます。
ゲームでは強い武器や防具が手に入る場所に行く、ラスボス配下の中ボスを倒していくといった小さな段階を踏んでいくことで、最終目標であるラスボスを倒すことができます。

スモールステップは様々なところで使われていて、初めて水泳をするときは水に慣れるために足をつけたり、少し潜ってみたり小さなステップから始めていきます。
最終的には自分で泳げるようにデザインされているんですね。

目標を決めたら、小さなステップに分けて、取り組んでみてください。

2、目標記録

目標の進捗と改善点を記録しましょう。
このテクニックはスモールステップと併用できます。

やり方は簡単で、毎日、目標の進捗と改善点を振り返り、翌日の目標と改善した行動を書くだけです。
進捗は数値でも数値でなくても構いません。
目標記録をすると、以下のメリットがあります。

  1. 行動を起こしやすくなる
  2. 目標達成率が上がる
  3. モチベーションが上がる
  4. 記録癖が身につく

記録をつけることで、目標を常に意識でき、進捗状況、どう改善すればいいのかが分かります。
そのため、上記のような効果が得られるんですね。

ゲームでも記録の要素は取り入れられており、レベルアップ、スコア、タイムアタックなどの記録システムがあります。
レベルなどで自分の立ち位置が把握でき、スコアやタイムで行動のフィードバックを受けることができます。

現実でもTOEICなどで自分の英語力が測れますし、YouTubeの再生回数で人気度が分かります。
個人でやる場合は自分で記録を付けて、点数を付けるのが難しければ、主観的にどれくらい進んだかを書くだけでも効果があります。

毎日、目標の記録を付けてみましょう。

まとめ:毎日の小さな改善が大きな力になる

小さな改善を積み重ねることで大きな力になります。
私達が日々目にするのは美しい芸術作品や驚異的な記録などの結果です。
結果だけを見ると、到底自分にはできないと思いますが、小さな改善の力によるものがほとんどです。

私もブログを始めるにあたって、マージナルゲイン思考でスモールステップや記録のテクニックを使っています。
今のところ輝かしい成果はないですが、これからも少しずつ改善していこうと思います(笑)。

マージナルゲイン思考で小さな改善を積み重ねてみてくださいね。
モチベーションを上げながら、大きな成果を生み出すことができますよ。

マージナルゲインを実践するためのおすすめ本

ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣
こちらの本は良い習慣を身につけるための方法が書かれています。
小さな改善を習慣化すると自動的に良い行動を蓄積することができます、
こちらの本の内容を実践すると、良い習慣で様々な分野で目標を達成しやすくなります。

マネジャーの最も大切な仕事――95%の人が見過ごす「小さな進捗」の力
こちらの本はマージナルゲイン思考と同じように小さな進捗を後押しするための方法を教えてくれます。
主に組織について書いてありますが、個人の場合も適応可能です。
特に管理職、進歩を感じられない方におすすめです。

参考文献
・ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣
・マネジャーの最も大切な仕事――95%の人が見過ごす「小さな進捗」の力
・失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織
・Benjamin Harkin et al.(2016)Does Monitoring Goal Progress Promote Goal Attainment? A Meta-Analysis of the Experimental Evidence

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