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マインドフルネスはストレスを減らして脳構造を変える

2021年10月23日

扁桃体は、ストレスを感知し、不安や恐怖に対処するように身体に指示している脳の器官です。
ストレスに長くさらされると扁桃体の機能が正常に働かなくなり、PTSD、社会不安障害、うつ病などのさまざまな精神的・身体的疾患に罹患するリスクが高まります。

ストレスが慢性化すると、脳の構造を変えることも分かっています。
具体的には、偏桃体の樹状突起が拡大し、前頭前野の樹状突起が萎縮します。
前頭前野は人間の思考や感情のコントロールをする脳の部位です。
前頭前野が衰えると複雑な意思決定や社会的な行動力も低下します。

ストレスと偏桃体は密接な関係があり、ストレスは脳の構造を変えてしまうわけです。
逆に、ストレスを減らして、脳の構造を良いほうに変えることができるのではないか?という疑問が出てくるわけです。

今回は、「マインドフルネスはストレスを減らすとともに脳構造を変えるかも!」という研究(R)を紹介します。

対象は高いストレスレベルの27名(男性41%、平均年齢35.2歳、SD6.7歳)で、8週間のMBSRプログラムを受けてもらいました。
MBSRとは、マインドフルネスに基づくストレス低減法のことで、マインドフルネスをベースとして認知療法と瞑想を組み入れたものになっています。

参加者のうち16人は標準的なMBSRプログラム、11人は短縮版のMBSRプログラムを受講しました。
標準的なMBSRクラスは23時間の授業と毎日40分の自宅練習で、短縮版は12時間の授業と毎日20分の自宅練習という構成になっています。

参加者の全員には、MBSRプログラムの前後に知覚ストレス尺度(PSS)でストレスを評価し、偏桃体の灰白質密度の変化を調べるためにMRIを撮影してもらいました。

MBSRプログラムに加えて、MRIで脳の構造を調べるというかなり本格的な研究になっています。
介入時間と費用も相当なものになる研究ですね。

その結果は、

  • 介入後、参加者はストレスが有意に減少した
  • ストレスの減少は、右扁桃体の灰白質密度の減少と正の相関があった
  • ストレスの減少が大きいほど、扁桃体灰白質密度の減少も大きかった

となりました。

MBSRプログラムはストレス減少効果があり、脳の構造を変える可能性があることが確認できたということですね。
瞑想の修行を積んだ人は大脳皮質の厚さが増すという研究もあるので、マインドフルネスが脳の構造を変える可能性は高そうですね。

研究チームはこう言っています。

この結果は、行動的介入によって主観的なストレス体験を改善することで、実際に扁桃体灰白質密度が減少する可能性を示唆しています。この結果は、ストレスに対する情動反応を積極的に再学習することで、外部環境に変化がないと考えられる場合でも、神経構造や幸福感に有益な変化をもたらすことを示唆しており、大変興味深いものとなっている。

確かに外部の環境を変えずに自分の行動を変えるだけで、脳の構造が変わるというのは興味がそそられますよね。
マインドフルネスについて詳しく知りたい方は、以前の記事「マインドフルネスは最高の集中と休息テクニック!日常での簡単な実践法を紹介」をお読みください。

マインドフルネスや瞑想をすることでネガティブな思考を抑えたり、脳疲労を解消して、集中力を高める効果があります。
日常にマインドフルネス、瞑想を取り入れてみてくださいね。

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マインドフルネスストレス低減法
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マインドフルネスの意義を分かりやすく説明してくれて、マインドフルネスの実践として様々な瞑想法、様々な場合のストレス対処法を教えてくれます。
マインドフルネスがよく分かり、日々の実践をしやすくなります。
そして、実践することで、マインドフルネスの様々な効果を得ることができますよ。

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