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20~90分の昼寝はアスリートのパフォーマンスを上げることが明らかに

2023年1月8日

現代では1日1回眠る単相睡眠の人が多くなっていますが、電気が発明される以前は人は昼寝をする二相睡眠でした。
人は元々二相睡眠が当たり前だったんですね。

実際に昼寝で頭がクリアになったり学業成績が向上したりするという認知面での効果が確認されています。昼寝を取ると気分が良くなるので感情面でもサポートしてくれます。

今回は、「昼寝はアスリートのパフォーマンスを上げるのか?」を調べた研究を紹介します。

セントラルクイーンズランド大学らの系統的レビューで37件の研究をまとめたものとなっています。アスリートが昼寝することで、身体能力、認知能力、体調や気分にどう影響するのかを調査してくれています。

その結果は、

  • 昼寝は身体、認知、体調、気分のパフォーマンスにポジティブな影響を及ぼした
  • 昼寝の効果は3時間や4.5時間に睡眠を制限したグループに対して影響が大きかった
  • 睡眠制限グループは20分よりも90分の昼寝などの長い時間のほうがパフォーマンスがより高くなった

とのこと。昼寝は20分程度が推奨されるんですが、アスリートは体を限界まで追い込むので長く眠るほうが良い成果につながるのかもしれませんね。

さらに具体的に研究を見ると、

  • 握力やベンチプレスのパワーやランニングの持久力を向上させ、筋肉痛・主観的疲労感を減らし、活力を増加させた
  • 睡眠が7時間未満のランナーは昼寝をすることで疲れ果てるまでの時間が伸びた

ということが分かっています。昼寝だけでアスリートのパフォーマンスが全体的に上がるんですね。いかに睡眠不足が恐ろしいかが分かります…

研究者によると、

アスリートは、13:00 ~ 16:00の間に20~90分間の昼寝が推奨される。アスリートはより良いパフォーマンスを得るためにトレーニングや競技の前に昼寝後に起きる睡眠慣性を減らすために30分間を確保する必要がある。

だそう。具体的なアドバイスで実践しやすいですね。ちなみに目覚めた直後に感じるぼんやりとした眠気のことを「睡眠慣性」といい、認知機能や運動パフォーマンスを一時的に下げてしまいます。

世界的に有名な医療機関であるメイヨー・クリニックによると、アスリート以外の方にも疲れたときに仮眠を取ることをおすすめしています。頭脳労働の方でも昼寝することで認知能力や気分向上の様々な効果が得られる可能性がありますよ。

私は眠いときや疲れたときには昼寝をしています。昼寝後はガムを噛んだり、軽い運動をしてから作業に取りかかると睡眠慣性の影響を和らげることができるので良いですよ。

昼寝のおすすめ本
睡眠こそ最強の解決策である
眠りの仕組み、睡眠の効果、睡眠の適切な仕方を教えてくれます。
正しい睡眠法を実践すれば、認知機能、記憶力、健康状態、精神的安定性が向上します。
睡眠を変えるだけでこれらの効果が得られるので、全世代の方におすすめですよ。

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