知識を検索

Wellness

時間 vs お金:どちらが幸福度を高めるのにベストなのか?

2023年3月26日

Time is money(時は金なり)”という言葉があるとおり、時間とお金はともに同じくらい大切です。時間とお金は貴重な資源であるため、どちらも人の幸福に大きく関わってきます。

しかし、時間とお金は働いた時間の分だけお金がもらえるというトレードオフの関係にあることが多く、どちらを選べばいいのか迷う人もいるでしょう。過去の研究を見ると、「時間を重視するように促された人は、幸福に関連する行動に取り組む動機付けが高くなった」「経験は、物質的な財よりも大きな幸福を生み出す」と時間を重視する人は幸福度が高い傾向にあります。

今回は、「人はお金と時間のどちらを多く持ちたいのか?資源の好みは幸福度とどのように関係するのか?」を調べたカルフォニア大学らの研究を紹介します。

この研究は6つの実験を含んでいまして、数千人の参加者に「多くのお金とより多くの時間のどちらが欲しいか?」を尋ねて、お金と時間の選択と幸福度に関するその他の質問にも答えてもらっています。また、参加者の実際の収入や自由時間も調査しています。

その結果は、

  • 大多数の人が望むものに「お金」を選んだが、「時間」を選ぶと、より大きな幸福が得られることがわかった。この関係は利用可能な時間やお金に対する主観的な選好や客観的な量を調整しても同じだった。
  • お金や時間の資源を資源が足りていないかということよりも、どう使うかに焦点を当てると幸福度が高くなる
  • お金を選んだ人でも物を所有することよりも経験にお金を使うと考えている人は幸福度の高さと相関していた。

とのこと。お金より時間を重視するほうが「あれもこれも足りない」という足りない思考ではなく、「どのように使うか」という思考になり、結果的に幸福になるんですね。そりゃ、ネガティブな側面に注目すると幸福度は下がりますよね。

より詳しく結果を見ますと、

  • 幸せだと感じている人はお金よりも時間を選ぶ傾向があった。
  • 重要なのは人々がそれぞれの資源にどのような価値を置くかであり、時間やお金の量ではない(または感じている量ではない)。
  • 人々の時間とお金の間の選好は、時間的に中程度の一貫性しかなく、状況的影響を受ける。
  • 「時間」と「お金」を選択した人は、年齢が高い、子どもを持つ確率が高い、結婚している、平均世帯収入が高い、週当たりの労働時間が長いことによる裁量時間が少ない、というような特徴があった。

だそう。時間とお金のどちらかを選ぶかは状況に左右されるんですね。お金が底をつきそうなら、お金を選びたくなりますもんね。

この研究から言えることは、「幸福度を高めるにはお金より時間を重視せよ」ということですね。幸福になるためには、スヌーピーの「配られたカードで勝負するっきゃないのさ……それがどうゆう意味であれ」という考え方が大事なんですね。

私は自由時間を増やすために日常の行動や自分の持ち物を少しずつ減らしています。イメージとしては、必要最小限だけで暮らすというよりは、ゆるミニマリストって感じですね。

時間とお金に関するおすすめ本
TIME SMART: お金と時間の科学
この本は時間とお金の関係を見つめ直させてくれます。
お金が時に過大評価されて、時間が軽視されていることに気づかせてくれます。
人生を充実・幸福を感じるための時間の使い方を科学的に紹介してくれますよ。

限りある時間の使い方
こちらの本は限られている人生の時間をどのように使えばいいのかを教えてくれます。
日々が忙し過ぎる方への具体的な対策と幸せに生きるための方法が分かります。
従来の時間術とは異なるため、1日の生産性向上や自由時間の確保に取り組んでいるが、このままでいいのか不安という方にもおすすめの本です。

-Wellness