「いつも何かしていないと落ち着かない」
「いつも疲れている」
このような悩みを抱えていませんか?
それは「何もしない時間の不足」が原因かもしれません。
空いた時間を埋めるためにスマホを触ったり、テレビを見たりすることはありますよね。しかし、せわしなく何かをしていると心身が疲れ果ててしまいます。
疲れを癒すには、「ぼーっとする」時間が必要です。
今回は、
・ぼーっとすることがなぜいいのか?
・現代で必須な3つの効果
・手軽でおすすめの実践法
を紹介します。たまに見かけるぼーっとするのは悪いと言われている理由とその対処法もお伝えしますよ。
私はぼーっとする時間を設けてから心身に余裕ができて、疲れを感じることが減りました。今では一日の中で貴重な時間として習慣にしています。
ぼーっとすることは楽しい
ぼーっとすることは思ったよりも楽しいことが分かっています。
マインドフルにぼーっとする人は幸福度が高いということが広島大学の研究で判明しています。ボケーっとすることは至福の時間になるんですね。
ただぼーっとするのはマインドフルネスにもなります。マインドフルネスは精神的健康度、幸福度を向上させることが知られていますよ。
お風呂に浸かったり、景色を眺めたり、散歩したりして、日常の喧騒から離れてぼーっと過ごすのは楽しいですし、幸せな時間となります。心地よさを感じられますし、精神的なゆとりを持つためにも必要です。
現在に集中しよう。ネガティブなことを考えるのではなく
ぼーっとすることがデメリットになるのは、自分の将来の心配や不安、過去の失敗などを延々と考えてしまう人です。ネガティブなことをぐるぐると考え続けてしまうことを反芻思考といい、神経症やうつ病になるリスクを高めてしまいます。
しかし、すべての時間を何らかの活動で埋めようとしても心身が疲れ果ててしまいます。ぼーっとすると頭の中で様々な考えが思い浮かびますので、それに対処する術を身に付けましょう。
ネガティブな思考にハマらないためには、瞑想やマインドフルネスを実践しましょう。過去の記事「マインドフルネスは最高の集中と休息テクニック!日常での簡単な実践法を紹介」でやり方を解説していますので参考にしてください。
何も考えずにぼーっとするスキルを身に付けましょう。ぼーっとする恩恵を最大限受けることができますよ。一人の時間が楽しくなりますし、ほっと一息つく時間になるのも嬉しいポイントです。
ぼーっとすることの3つの効果
ぼーっとするのは楽しいだけでなく、プライベートや仕事でもメリットがあります。
現代人の多くは慢性的な疲労を感じており、さらにAIの登場で新しいものを作り出すというクリエイティブなスキルを求められています。疲労を癒しながら創造性を高める必要があるわけですね。
ぼーっとすることはこれらのニーズを満たすことができます。それでは詳しく説明していきますね。
1、休息になる
ぼーっとすることで脳と心が休まります。
現代人はスマホを肌身離さず持っているので、情報の洪水や注意力を奪うコンテンツにさらされています。これでは休まった気がしませんし、疲れが取れないのも頷けます。
ぼーっとすることで休息することができますし、現在に集中しやすくなるというマインドフルネス傾向が高くなります。マインドフルネス傾向が高いと自分自身が消耗しきってしまう燃え尽き症候群になりづらくなるというロチェスター大学の研究もあります。
一人の時間にあれこれと考えてしまう人よりも、ただぼーっとして休むことができる人のほうが心身の疲れが取れます。ぼーっとしているときにネガティブなことを考え始めても、「今の自分は将来の不安について考えているな」と受け止めて、ぼーっとすることに意識を戻しましょう。これを繰り返していけばネガティブな感情もやり過ごせるようになっていきます。
ぼーっとする時間で心身を休めましょう。
2、創造性が上がる
ぼーっとする時間で良いアイデアが思い浮かびやすくなります。
スティーブ・ジョブズは考え事をするために散歩をしていたことで有名ですし、映画監督で小説家のウディ・アレンは創造性を高めるためにシャワーを浴びていました。多くのクリエイティブな偉人たちは意図的に脳をぼーっとさせる活動を取り入れています。
しかも、何も考えずにぼーっとする人は前頭前野の皮質が厚く、創造性の脳内ネットワークが円滑になるということがマックス・プランク研究所の調査で分かっています。脳自体が大きくなるというのはすごい効果ですよね。ちなみにマインドフルネスでも大脳皮質の厚さが増したという研究もありますよ。
ぼーっとするだけで体が休まるだけでなく、クリエイティブになれるんですね。創造性はこれからの時代に必須のスキルなので高めておきましょう。
3、記憶力が上がる
ぼーっとすると新しい知識や情報が脳に定着します。脳が休息状態にあるときは、学んだことや体験したことが神経細胞の活動パターンが再現され、記憶をより強固にするからです。
インプットした後にぼーっとすると記憶テストの成績が上がったということがボン大学の研究で判明しています。勉強や読書した後はぼーっとすると良いんですね。
ぼーっとすることで脳は記憶を整理できる状態になり、大切な物事を覚えていられるようになります。
ぼーっとするおすすめの方法
ぼーっとするおすすめの方法を紹介します。お好きなものから日常生活や仕事に取り入れてみてくださいね。
- 景色を眺める:自分がほっと一息つけるような景色をぼーっと眺めてみましょう。木、川、海などの自然を見るのがおすすめです。モニターで自然を見るだけで副交感神経が活発になり、心拍数も低下して、ストレス解消になるということが研究で明らかになっています。
- 散歩:外を散歩してみましょう。散歩は創造性も上げてくれますし、気分転換にもなります。軽い運動にもなるのもナイスですね。
- 目を閉じる:目を閉じることで脳への情報量を大幅に減らせます(視覚は脳への全情報量の80%と言われています)。目を閉じて休息するだけで記憶力や創造性が上がることが判明しています。勉強の合間は目を閉じると良さそうです。
どの方法も気軽に使えるので、シチュエーションに応じて使い分けてくださいね。注意点としましては、ネガティブなことを考え続けないことです。
何も考えずにぼーっとするようにしましょう。
まとめ:現代人には脳を休ませる時間が必要
何事も適度な休息があってこそ、良いパフォーマンスを発揮できますし、長期的に継続することができます。体調が悪い時に長時間作業しても非効率ですし、モチベーションも低下していまいます。
日常的に何も考えずにぼーっとする時間を作って、脳を休ませてあげましょう。判断力が上がったり、より解決策が思い浮かびやすくなったりもしますよ。
普段から一生懸命で頑張り過ぎの人は肩の力を抜いて生きることも大切です。ゆるく生きる方法については「ゆるく生きる|心地よい自由、幸せを手に入れる方法」を読んでみてください。
私は寝る前にぼーっとするようにしています。脳を覚醒させるスマホを使わないので、入眠儀式としておすすめですよ。
脳を休ませるためのおすすめ本
世界のエリートがやっている 最高の休息法――「脳科学×瞑想」で集中力が高まる
・世界のエリートがやっている 最高の休息法――「脳科学×瞑想」で集中力が高まる
ロサンゼルスでクリニックを開業している医師がマインドフルネスの休息法を教えてくれています。
最初にシチュエーションごとに簡単にできる瞑想法を紹介してくれていますので、すぐに実践することができますよ。
ストーリー形式で分かりやすく説明してくれていますので、マインドフルネス入門書としておすすめです。
スタンフォードのストレスを力に変える教科書
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こちらの本はストレスの捉え方を変えて、自分のパフォーマンス向上に役立てる方法を教えてくれます。
ストレスを絶対悪として考えるのではなく、役に立つものと考えることでストレスへの向き合い方を変えることができます。
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